トルテッリーニはモデナ市民の食文化との深い結びつきがよくわかる料理でした。
今日は(CIR/7月号)から《アルティジャナーレ》の記事の話です。
アルティジャナーレの食材はクラテッロ。
舞台はクラテッロ博物館やカンティーナがある高級ホテルレストランで、クラテッロを味わいに世界中から観光客がやってくる、アンティカ・コルテ・パラビチーナです。
クラテッロの話をする時は必ず登場する有名な店です。
その名の通り、パラビチーニ侯爵が1320年に建てました。
ポー河から6mしか離れていないこの場所に、金貨と商品をしまっておくためのカンティーナ(貯蔵庫)として建てられました。
記事を読むと、当時のこの地方の領主と農民の関係がよくわかります。
店のシェフ、マッシモ・スピガローリは料理人で、農民で、肉屋で、先祖は3代に渡ってカンティーナで毎年造られる無数のクラテッロを熟成させてきたそうです。
ちなみに、クラテッロは領主におさめる地代でした。クラテッロの間で育ったシェフも、クラテッロを食べることはできなかったのです。
この地方は、ポー河右岸のパルマとピアチェンツァの間に広がる肥沃で穏やかな平野。
巨大な楡の木が畑の真ん中に生えていると、何世紀にも渡ってそこをよけて耕すような人々が暮らしています。
バッサ・パルメンセの話、次回に続く。
デストラ・ポー(ポー河右岸)。別名バッサ・パルメンセ地方は、冬は霧に包まれ、夏は猛暑で蚊と湿気が多いのですが、クラテッロを始めとするイタリアでも最高のサルーミの産地。
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