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アブルッツォの名店、Villa Maielaヴィッラ・マイエッラの本です。
アブルッツォは、アドリア海とアペニン山脈にはさまれた、マーレ・エ・モンティなロケーション。
現在のオーナーシェフ、ティナーリ夫妻は2代目。そして3代目の孫たちがミシュランの星を獲得する、いう、なんとも幸せな一族。家族の結束も強そう。
ペッピーノは両親が経営する家族経営のトラットリアを子供のころから手伝っていました。
そのトラットリアは木製と錬鉄の家具の素朴で温かい雰囲気の、温かいもてなしと家庭的な地元の伝統料理で知られる老舗で、地元の職人たちに大人気で、味と同じくらい人間関係を大切にしている店でした。
夫妻は、普段はスイスのフランス語圏で、バカンスの間は故郷で過ごしていました。そして故郷で出会ってひと夏のうちに雷に打たれたような一目惚れをします。ちなみに息子たちはフランスで料理を勉強しています。
ヴィッラ・マイエッラの基本"は家族。
本のリチェッタはどれも美味しそうなものばかり。
最初の料理は、
《フリッタティーナのカンノーリ、トラットゥーロのリコッタとワイルドアスパラガス詰めCannolo di trittatina con ricotta ”del tratturo" del aspatagi selvatici》。
トラットゥーロというのは、アブルッツォ中にある、羊の移牧の通り道で自然にできた道のことだそうです。
薄いフリッタータにリコッタとワイルドアスパラガスをたっぷり詰めて巻いた素朴な1品。
アブルッツォとプーリアを結ぶ主要な移牧の道、トラットゥーロ・マーニョ↓
地中海人は羊飼いだったことを思い起こさせるような風景。
《カンノーロ》
卵・・2個
新鮮な羊のリコッタ・・300g
ワイルドアスパラガス・・500g
野菜のブロード・・1ℓ
にんにく・・1かけ
おろしたパルミジャーノ・・30g
ペコリーノ・・20g
EVオリーブオイル・・200ml、塩
《トマトのカンディート》
熟したトマト・・2個
粉糖・・30g
たっぷりのタイム・フレスコ
EVオリーブオイル、塩
・トマトのカンディートを作る。
・トマトを湯むきして4つに切り、種を取る。
『ピエトロ・パリージ』
・オーブンシートを敷いたオーブン皿に並べ、塩、砂糖、にんにくの薄切り、タイムを散らして油を回しかけ、180℃のオーブンで3時間焼きます(柔らかさを保って乾燥させる)。
・冷ましてボールに入れ、油とタイムをかけます。
・アスガラガスは硬い部分を取り除いて半分に切り、油でソッフリットにする。
・アスパラガスの一部に野菜のブロードをかけて煮る。裏漉ししてクリームにし、塩味を調える。
・残りのアスパラガスを油とにんにくでしゃきっと炒めて塩味を調える。にんにくを取り除いて穂先は飾り用に別にして冷蔵庫に入れる。
・卵と塩少々を溶き、直径21㎝のフライパンで薄いフリッタータを4枚焼く。
・《詰め物》を作る。リコッタを裏漉しし、パルミジャーノと塩を加える。
・フリッタータにリコッタを塗ってアスパラガスをのせ、巻いて斜めに切る。油を塗った天板に並べ、160℃のオーブンで8分焼く。
・トマトのカンディートを細く切る。
・皿に熱いクリームを敷き、その上にカンノーリを盛り付ける。アスパラガスの穂先とトマトのカンディーとを添えて油をたらす。
羊のリコッタは得意な食材のようで、ということは当然ペコリーノも得意分野。
次回はアブルッツォの名物料理、パロッテ・カーチョ・エ・オーヴェのリチェッタを訳してみます。
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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)』
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『ピエトロ・パリージ』
/クオーコ・コンタディーノ』
『マンマミーア』
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