今日の料理は(CIR)の4月号のリチェッタから、“イラクサとヘーゼルナッツのニョッキ”です。
小麦粉のパスタ、米のリゾットに続く、イタリアンのプリーモ・ピアットの主役たち、今回はじゃがいもです。
「レストランで働き始めた時は、“ニョッキの肉詰め”というちょっとトルテッリーニのような料理からスタートしました。
具を詰めて閉じる、という仕事は、なかなかの出来でした。でも、具の水分を皮が吸ってしまい、終わってみると、ニョッコgnoccoじゃなくて、ニュッコgnuccoになってしまいました。ベチョベチョのニュッコが目に浮かびますね(www)
基本のジャガイモのニョッキ
中級編は、具(ゴルゴンゾーラ)を詰めた“ニョッキ・リピエーニ”
巨匠はじゃがいもには強い思い入れがあるようで、『卵が先か小麦粉が先か』というイタリア料理の基本を食材ごとに解説した別の本では、じゃがいもの皮むきと切り方について、ホテル学校に通っていた時の思いも含めて、延々と語っています。どうやらホテル学校で包丁を手にしてシェフが初めて切ったものがじゃがいもだったようです。天才というのは、こういう単純な作業にも荘厳な意味を見出しちっゃうようで、切り方だけじゃなく、火の入れ方の違いにも気がついてしまいます。ゆでる、焼く、揚げる、オーブンで焼く、小麦粉を加や卵を加えてニョッキやラビオリのベースにする、あたりまでは、誰でも思い付きそうですが、さらに深くじゃがいもを見るうちに、じゃがいものでんぷんをつなぎとしてソースに活かすことを思いつきます。さらには、じゃがいもの故郷南米や、フランス料理でのじゃがいもの愛され方や使い方まで知りたくなります。こうしてシェフのじゃがいも料理のアイデアは、果てしなく広がっていきます。
ニョッキについては、イタリア国内より外国でのほうが評価が高い料理で、イタリアでは、レストランの料理ではなく家庭料理とみなされている。とも書いています。
シェフの母親は、週に1回はニョッキを作ったそうです。シェフはニョッキを食べるより、作っている過程を見るほうが好きだったそうです。
ニョッキ作りのポイントは、じゃがいもは手早く調理すること。ゆで上がったらすぐに皮をむき、小麦粉を吸いすぎないようにすること。ホテル学校時代の経験が活きていますね。
ニョッキの話、次回に続きます。
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