2022年1月23日日曜日

ポモドリーニ・デル・ベズビオはナポリの気候と土壌の奇跡の組み合わせから生まれたナポリ名物。もう一つの名物、グラニャーノのパスタとよく合います。

トマトの話、次は、サン・マルツァーノ以外のトマトです。
まずは、独特の方法で美しく干しトマトに加工されることで知られるミニトマト、
ポモドーロ・デル・ピエンノロ・デル・ベズビオpomodoro del Piennolo del Vesuvio。

ベズビオはナポリの東にあり、大噴火によってポンペイを埋めてしまったことで知られるカンパーニアの象徴的火山。ちなみにあの噴火は紀元前79年。その後、何度か大噴火を繰り返している。ふもとの土壌はとても豊饒なことで知られている。
元々トマトの栽培に適した乾燥したカンパーニアの気候にヴェスビオ山の土壌が加わったこの地のトマトの栽培は、かなりの重労働。
ビエンノロ・ディ・ベズビオは皮が厚くて真っ赤なミニトマト。ピエンノロにはナポリの方言で振り子という意味があるが、この振り子のような形にトマトを吊るすのは、昔から伝わるトマトを冬のために保存する方法だった。冷蔵庫がない時代に、こうして収穫後8か月も保存できた。当時のトマトの保存方法は干す、と瓶詰め。
動画の中でビエンノロ・デル・ベズビオの代表的なナポリのリチェッタとして紹介しているのは、
ポモドリーニ・デル・ベズビオとストッカフィッソのパッケリpaccheri di stoccafisso e pomodorini del vesuvia。
ポモドリーニ・デル・ベズビオも、グラニャーノのパスタの象徴、パッケリもナポリ人自慢のナポリの特産品。でも、港町でストッカフィッソ?とも思いますが、『クチーナ・ディ・ナポリ

によると、バッカラやストッカフィッソといった干ダラは、その値段の安さから、ナポリではかなり広まりました。現在でもナポリ料理にはバッカラ料理がたくさん残っています。
作り方
・ミニトマトを半分に切る。戻したストッカフィッソをスライスする。
・その間に油でにんにくをソッフリットにする。ケッパーと種を抜いたオリーブ、ストッカフィッソ、トマト、バジリコ、塩を加える。
・パスタのゆで汁とパスタを加えてマンテカーレする。
・皿に盛り付けてイタリアンパセリを散らす。

おまけの動画はアグリポッジョ農協の2020年のトマトの収穫。

ホールトマトの製造過程。

こうして近所のスーパーまで届くんですね。


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