毎日暑いですねー。
オリンピックも始まって、世界最高峰のアスリートの活躍に、目が釘付けです。
連日金メダルを目指して,熱闘が繰り広げられているわけですが、イタリア料理の食材には、金色と表現されるものがあります。
サフランです。
サフランの元となる植物はアラブ人によってスペインに伝えられ、10世紀末にヨーロッパ全体に広まりました。
サフランの学術名は“クロコス・サティヴス”つまりクロッカス 。
原産地はギリシャのクレタ島。
スペインでは花の時期になるとサフランの絨毯が出現しますが、イタリアでは花が咲く前に摘み取る伝統があります。
そして夜明け直後に花を1つずつ切り取り、その日のうちに雄しべと雌しべを取って網にのせて炭で弾力を失わない程度に乾燥させます。栽培や収穫はほとんど手作業で、サフランの栽培が始まった数千年前から同じ方法で作られています。
サフランの収穫↓
伊中部はサフランの産地として有名ですが、イタリアでは、アブルッツォ、トスカーナ、ウンブリア、サルデーニャでサフランが栽培されています。
サフランの開花↓
サフランの収穫と乾燥↓
サフランは金のように貴重とも言われ、1kgあたり最低でも100万円の値が付く。1ヘクタールの畑から取れるサフランの乾燥させためしべは約8kg。
古代ローマではサフランはワインやパンの色付けにも使われた。シチリアにクロッカスはよく根付き、さらに8世紀から9世紀にかけてカラブリア、アブルッツオへと広まっていくが、雨の多い北部では普及しなかった。
トスカーナでは、塔の町と呼ばれるサン・ジミニャーノがサフラン栽培の中心地だった。“サフランの商売で塔や館が高くなる”と言われていた。
サンジミニャーノ↓
同じ頃、アブルッツォのラクイラでもサフランの生産が盛んになった。アブルッツォのサフランはマルコポーロによってオリエントに運ばれ、最高級品という評価を獲得している。絹などの交易品と交換された。
ラクイラのサフラン↓
次回はサフランの料理について。
高価で手間がかかるなんてわさびに状況が似てるなあ。栽培して一山当てようと思う人が少ないのが意外。
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