豚肉はトスカーナでは想像以上に深く根付いていました。
そこでトスカーナ料理の傑作本、
『ルフィーノのトスカーナ』を紹介しようと思ったのですが、内容が専門的すぎてちょっと敬遠していたら、どうやら売り切れたようです。
残念。
豚肉については、こんなことが書いてありました。
「昔は、肉屋に行くということには敬意が伴っていました。
狩りは金持ちのものでした。肉屋の店員に、バルディッチョbardiccioをください、と注文するのはいい気分でした。バルディッチョは肉屋が捌けるわずかなものの1つで、幸いなことに一番美味しいものでした。
バルディッチョはヴァルディシエーベ地方発祥の豚の内臓(肺、レバー、脾臓、血)がベースのにんにくとフィノッキオ入りの腸詰めです。
つまり一番貧しい部位。
現代の庶民料理は、みにくいあひるの子のようなもの。
調理されると様々な料理の主役に生まれ変わります」
この文章の左には生の腸詰め、そして右には調理されて赤ワインを添えた1皿。
さらに料理の傍らにはこもかぶりのキアンティのボトルが。
細かく考え尽くされていてキアンティがめちゃくちゃ飲みたくなるほんと、いい本です。
豚肉を解体したときに一番最後に残った部位と、匂い消しの定番フィノッキオ入りのトスカーナの貧しい農民の料理、バルディッチョのタリアテッレ↓
ソーセージとそら豆のタリアテッレTagliatelle with sausage and peas
材料/4人分
材料/4人分
さや入りソラマメ・・800g
ペコリーノ・トスカーノ・・150g
バルディッチョか普通のサルシッチャとフェンネルシード・・1本
乾麺の卵入りタリアテッレ・・360g
にんにく・・2かけ
白ワイン・・1/2カップ
・ソラマメをさやから出す。ソラマメは約200g。
・フライパンに油を熱する。
・バルディッチョの皮をむいて小さく切る。
・フライパンで油を溶かしながら炒める。フォークで潰して取り出す。
・油に刻んだにんにくを入れて炒める。普通のサルシッチャの場合はフェンネルシードも加える。ワインをかけてアルコール分を飛ばす。
・ソラマメを加えて塩味を整え、強めの火で5分煮る
・ペコリーノは皮を切り落として粗く切る。
・ソラマメに火が通ったら湯少々と一緒にミキサーにかける。
・ペコリーノと湯少々を加えて再び撹拌し、濃いクリーム状にする。
・パスタをゆでる。
・サルシッチャを炒めたフライパンにクリーム、パスタ、ゆで汁少々、バルディッチョを入れてなじませる。皿に盛り付けて上にもバルディッチョを散らす。
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