復活祭の子羊料理はイタリアを含む地中海沿岸諸国の再生のシンボル。
きのう、アブルツォの名店、ヴィッラ・マイエッラのシェフが語っていた地元の復活祭の料理を今日はもう少し解説。
ヴィッラ・マイエッラの復活祭のプランツォ↓
まずはフィアドーニ・アル・フォルマッジョfiadoni al formaggio。
アブルツォでは復活祭の時期以外でも食べるラビオリで、サラートとドルチェタイプがある。
ヴィッラ・マイエッラの復活祭のプランゾでは、アペタイザーとして出す。
詰め物のチーズはペコリーノなどの羊のミルクの硬質チーズや、牛乳や羊乳のリコッタ。
フィアドーニはアブルッツォの代表的な前菜で、復活祭の時期には家庭に常備されていて、来客に振る舞う。
ぷっくり膨らんだ形は、復活祭の再生と豊穣のイメージにマッチして、縁起のよいものとみなされている。
ラビオリは詰め物のアレンジがかなり自由にできる料理で、この料理も、豪華さを競ったり、地元の名物をうまく取り込んだりと、各家庭で様々なバリエーションが作られました。
フィアドーニ・アブルッツェージfiadoni abruzzesi↓
材料
00版の小麦粉・・250g
ベーキングパウダー・・小さじ1/2
卵・・1個
ピーナッツ油・・60ml
白ワイン・・50ml
おろしたペコリーノ・・100g
おろしたパルミジャーノ・・100g
おろしたリガティーノ(ペコリーノ)・アブルッツェーゼ・・100g
塩、こしょう
卵・・小3個
直径10cmの抜き型
・ボールに小麦粉、塩、ベーキングパウダー、卵、ピーナッツ油、白ワインを入れて手で混ぜる。
・台に移してこね、締まった生地にして30分休ませる。
・その間に詰め物を作る。ペコリーノ、パルミジャーノ、リガティーノ・アブルッツェーゼ、粗挽きこしょう少々、卵(小)を混ぜて濃い詰め物にする。
・休ませた生地を半分に切り、手でやや平らにする。さらに打粉をした台で麺棒で厚さ2mmに伸ばす。丸い型で抜く。
・表面に溶き卵を塗って詰め物をのせ、半分に折る。縁をフォークの刃先で抑えて閉じる。
・表面の膨らみの一番上に十文字の切込みを入れる。
・オーブンシートを敷いた天板に並べて表面に溶き卵を塗り、200℃のオーブンで約15分焼いてきれいな焼き色をつける。
ペコリーノ・アブルッツェーゼの一種、ペコリーノ・ディ・ファリンドラpecorino di
Farindola ↓は、豚のレンネットを使う世界で唯一つのチーズ。甘くてマイルドな味になるのが特徴。熟成させても辛くならない。また、女性だけが作る伝統があり、女性のチーズformaggio delle donneとも呼ばれる。
ペコリーノは羊飼いの暮らしには欠かせないチーズ。チーズの味は羊が食べた牧草によって決まるので、長年続いた移牧の伝統から生まれたチーズ。アブルッツォの羊飼いはアブルッツォとプーリアを羊の群れを連れて行き来した。
0 件のコメント:
コメントを投稿