トマトソースの話に突入しています。
サンマルツァーノが特別なトマトであることは、おわかりただけましたか?
このトマトは一度消滅しかけて、その復活を担ったのが日本人とチリオでした。
この日本人は、イタリアのトマト業界に打診して、高品質のサン・マルツァーノが欲しい、かつ、高品質のサン・マルツァーノには相応の金額を払う、と申し出たそうです。
トマト業界が農家に働きかけたところ、オリジナルの種を保管しているところもあったそうです。
チリオには、リサーチセンターに生殖質が保管されていたそうです。
こうしてサン・マルツァーノの復活はスタートし、長い年月を経て、オリジナルに近いサン・マルツァーノがヴァッレ・デル・サルノで復活します。
サン・マルツァーノの最上質のものは現在でも日本向けのホールトマトに加工されているそうですよ。
トマトの王様とも呼ばれるナポリトマトの代名詞、DOPのサンマルツァーノ・デル・アグロ・サルネーゼ・ノチェリーノ↓
一方、ピエモンテ人のフランチェスコ・チリオによって、19世紀後半頃、最初のホールトマトの缶詰が作られます。
チリオのPV
カンパーニアのトマトは移住者たちと一緒に船に積まれて遠くの国まで運ばれるようになりました。
そもそも、イタリア料理の基本のソース、トマトソースは、缶詰のトマトから作るソースのことだったのです。
缶詰のトマトから作るトマトソース
サン・マルツァーノ・ペラーティのソース
それでは、上質のホールトマトとは、どんなトマトのことでしょうか。
それは、「総合解説」07/08年8月号の“サンマルツァーノ”の記事によると、
肉厚で水っぽくなく、しっかり濃縮されたフレッシュな味で、甘味と酸味のバランスが取れている製品、だそうです。
中には、加熱味を感じるものや癖のある後味が残るものもあるそうです。
次回はリチェッタを訳してみます。
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