シチリアの伝統料理を集めたミニ料理書、“ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”シリーズ『シチリア・イン・ターヴォラ』
には、イタリアの南の島をイメージするパスタがたくさん載っています。
あまりにどれも美味しそうなので、よく考えてみたら、シチリアは、イタリア料理とパスタにとってとても重要な地でした。
地方料理のパスタなら、
ディチェコの『パスタ・ヴィアッジョ・イン・イタリア』
イタリア各州の乾麺のパスタについて語りながら、各州を代表するシェフがパスタのリチェッタを披露している本です。
シチリアは、どんなことが書いてあるでしょうか。
シチリアについて、
ゲーテは『イタリア紀行』の中で、そこにはすべての鍵がある、と書いています。
ゲーテがイタリアを旅した時の紀行文は、イタリアを訪れる外国人だけでなく、偉大な芸術家の目にイタリアはどう見えているのか気になるイタリア人にも大人気で、何かと引用されます。
シチリアにはすべての鍵があるというのは有名な一文で、多くの人が鍵を求めてシチリアにやってきます。
世界中が惹かれるイタリア
“すべての鍵がある”シチリアには、パスタの鍵もありました。
シチリアは、地中海の食文化がアラブの食文化と出会って奇跡が起きた場所です。
“マッケローニ”が生まれて以来、島の農業や漁業や羊飼いの産物を活かし、遠くの文明やシチリアの民衆を感じさせるパスタシュッタが作られてきました。
イワシのパスタのように最も貧しくて質素で、シチリア以外にはどこにもないものから、スペインとイスラムの文化の影響を受けて誕生し、カターニア生まれのオペラ作家、ベッリーニに捧げられて島の外へと知られていった“”パスタ・アッラ・ノルマpasta alla Norma”、
ちなみにこのパスタは、音楽に捧げられたのではなく、料理の極意(ノルマ)を知り尽くした主婦に捧げられたという説もあります。
“パスタ・コン・イ・ブロッコリ・アッリミナーティpasta con i broccoli arriminati”は、揚げなすとツナのスパゲッティかジーティ
“パスタ・ナッシャータnasciata”(は、パントリーにあるなす、グリーンピース、子牛のスーゴ、卵、チーズなどの)パスタ。
パスタ・ムッディカpasta muddica”はパンのクラムのパスタ。
作家のランペドゥーザで知られる高級なマッケローニのティンバッロなど、パスタにはどの料理にも長い歴史があります。
シチリア料理はケタ外れで独創的で、伝統的で、優美。
ノルマ風パスタのこんな話を聞くと、どんなパスタだったか気になります。
チッチョ・スルタノシェフのリチェッタでどうぞ。
パスタから手打ちの力作。
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「総合解説」
ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”シリーズ
『シチリア/クチーナ・ディ・カーザ・プラネタ』
“グイド・トンマージ・クチーナ・レジョナーレ”シリーズの『シチリア』
『パスタ・ヴィアッジョ・イン・イタリア』
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