2020年1月31日金曜日

料理人の守護聖人、聖ロレンツォとパッパルデッレ

それでは今日は、キアンティ地方のオステリアのパスタのリチェッタを

オステリエ・ディ・イタリア新版

から訳します。
トスカーナのパスタは、いつも問題です。
州別にグランシェフのパタを集めた本、
パスタ・ヴィアッジョ・イン・イタリアによると、
トスカーナの人は、肉やジビエや豆やパンは大好きですが、スパゲッティにはさほど興味を抱かないとか、グルメならトスカーナでパスタシュッタを注文する時は用心しろ、などと言った作家もいるほどです。
そんなトスカーナを代表するパスタとして知られているのは、パッパルデッレpappardelleです。

パッパルデッレは幅5~6cmのラザーニェの一種で、片側だけ波打っています。
風変わりな名前の語源はpappareパッパーレ(たらふく食べる)。
狩りの獲物であるうさぎのラグーに釣り合うような幅広で大きなパスタです。

ファブリのパッパルデッレ

このパスタを手打ちで作るのは、考えただけでも大変そうですね。
基本はタリアテッレですが、トスカーナでは、普通のタリアテッレより数cm幅広でやや厚めに打ちます。多分ジビエのラグーに合わせるとそうなるのですね。
トスカーナの定番は野うさぎのラグーですが、鴨などの野鳥のラグーもあります。

料理人やパン屋の守護聖人としても知られる聖ロレンツォは8月10日に殉教したとされ、この日にはパッパルデッレを作る習慣がありました。

彼についてのwikiはこちら
フィレンツェの共同守護聖人でメディチ家の守護聖人でもあります。

8月10日のパレード



鉄格子の上で火炙りにされるという殉教時の壮絶な様子が語り継がれていますが、これがビステッカ・フィオレンティーナのルーツだという話まであります。
横道にそれちゃったのでリチェッタは明日訳します。

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総合解説
パスタ・ヴィアッジョ・イン・イタリア

オステリエ・ディ・イタリア新版

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