「総合解説」P.2を御覧ください。
まずはポモドリーノ・デル・ピエンノロ・デル・ヴェズヴィオ。
7月に収穫して、こうして干すと6~7ヶ月保存できます。
何度見ても飽きないなあ。
イタリア料理の基本中の基本、トマトソースのパスタですが、これにはいくつかバリエーションがあります。
以前、ナポリ料理のお勧め本、『クチーナ・ディ・ナポリ』
を紹介したときにも触れました。こちら
トマトソースの基本その1は、生トマトで作るトマトソース。
バリエーションその1は、生のトマトが出回らない季節、つまり夏以外の、干しトマトや瓶詰めトマトで作るトマトソース。
このバリエーションその1の中でも、地元にどれだけ近いかによって、手に入るトマトが違います。
ほぼ地元でのみ作ることができるのが、このポモドリーノ・デル・ピエンノロ・デル・ヴェズヴィオのトマトソース。
今月の「総合解説」P.3の記事、“編集長のメニュー”は、『サーレ・エ・ぺぺ』の編集長のエッセイを交えた料理の記事ですが、今月は、トマトソースへの考察から始まりました。
「・・・私たちは食べたものでできている。
つまり、イタリア人はトマトソースのパスタでできているのだ」
さらに言えば、ナポリ人の何%かは、この干しトマトのソースのパスタでできている訳です。
地元ではとても人気のあるトマトですが、地元以外では殆ど知られていません。
このトマトは、ヴェズヴィオ山麓の火山性土壌でのみ路地栽培されています。
春に種を巻いて7~8月に熟します。
6月20日から8月31日の間に手作業で房ごと収穫して、冬~春まで、温度と湿度が適切な場所に吊るして干します。
ピエンノロは房という意味。
トマトはポモドリーニ・デル・ヴェズヴィオ
ヴェズヴィオ山はヨーロッパで一番危険な火山と言われています。
ナポリは西に、カンピ・フレグレイという超巨大火山もあります。
スーパー火山、カンピフレグレイ、怖すぎる。
山じゃなくてカルデラ。
『1001スペチャリタ』によると、
火山性土壌はカリウムや微量元素を豊富に含む豊かな土壌で、上質なフルーツや野菜ができるのだそうです。
野菜の代表がトマトです。
ヴェズヴィオの火山性土壌は、山から麓を通って海まで続いています。
ひょっとしてナポリって超危険な火山2つに挟まれた、超やばい場所なのでは。
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“今月の食材”は「総合解説」2017年7/8月号P.2に載ってています。
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