「総合解説」2016年11/12月号発売しました。
最初の記事は、11月や12月に旬を迎えるイタリアの食材。
今月は面白い食材が一杯ありました。
まずは、farina di castagne、栗の粉です。
栗の粉なんて、カスタニャッチョ以外の料理が思い浮かばなかったのですが、これが最近では、グルテンフリーの粉として、小麦粉の代用品として注目されるようになっていたとは、全然知らなかったですねー。
下の動画によると、1950年台末まで、山岳地帯に暮らす人々に取って、栗は冬の間の主要な食料でした。
栗拾いも大切な日課。
子供は栗拾いをしてから学校に行ったものでした。
集めた栗は1ヶ月かけて干してから皮をむいて、山の雪解け水の水車で粉にします。
こうして長期間保存できるようにしたのです。
当然ながら山の暮らしが改善された現在、栗の粉を作る人も減っています。
消えつつある伝統のようです。
村の住民総出で行う、手作業の粉作り。
手間のかけ方で品質の良さが左右されます。
栗の粉に対するイメージが変わるような動画でしたね。
栗の粉のポレンタ・・・。
食べたことない・・・。
イタリア各州の特産品と料理を集めた大型本、『1001 スペチャリタ』によると、
カスタニャッチョはイタリアで全国的に広まっている料理ですが、中でもトスカーナは上質の栗の産地として、昔から栗料理には一目置かれていました。
代表的な栗は、モンテ・アミアータのカスターニャ、ムジェッロのマローネ(最上質と言われているのはマロン・ブオノ・ディ・マッラーディ)
マッラーディの栗の収穫祭
↓
トスカーナのカスタニャッチョは上質の栗の粉を使ったカスタニャッチョと言われています。
カスタニャッチョは10月に収穫した栗から冬に作る料理です。
ノヴェッロワインやヴィンサントを添えるそうです。
11月は新ワインの季節でもありました。
モンテ・アミアータの栗生産者組合のページのリチェッタ(原文はこちらのricette antiche)を訳してみます。
カスタニャッチョ/Castagnaccio
・栗の粉500gを振るい、塩ひとつまみを加える。
・水800mlで溶き、松の実、くるみ、レーズン、ローズマリー、オリーブオイル大さじ3を加える。
・オーブン皿に油を散らして生地を厚さ2cm程度に流し入れ、190℃のオーブンで約30分焼く。
GialloZafferanoのカスタニャッチョ
↓
超簡単。
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栗の粉は「総合解説」2016年11/12月号P.2ページに載っています。
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