今月のホームパーティーメニューは、ラ・スペツィアの海辺の別荘と、ピエモンテのぶどう農家という設定です。
ラ・スペツィアというのはトスカーナに近いリグーリア東海岸の海辺の町。
ミラノやトリノなどの北イタリアの都会人にはアクセスも便利な別荘地で、
チンクエ・テッレにも近く、地中海の空気を感じられて洗練された、比較的身近なバカンス地。
ラ・スペツィア
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ジェノヴァの東側、リヴィエラ・レヴァンテにあります。
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南イタリアほど開放的ではないけれど、とても洗練されていて、過去に繁栄していた歴史を感じます。
でも、どこか下町的な、たくましさも感じる地方です。
欧米からの年齢層の高い観光客に人気なのもわかる気がします。
ラ・スペツィアはムール貝の養殖が盛んな町だと、知ってましたか?
イタリアのムール貝というとプーリアが有名ですが、ポー河が海につながるデルタ地帯のスカルドヴァリも養殖が盛んです。
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リヴィエラ・レヴァンテに行く機会があったら、ぜひ味見してみたいのは、ラ・スペツィアのムール貝、モンテロッソのアンチョビ、ヴェサリコのにんにく、バジリコ・ジェノヴェーゼ、オリーブオイルといったところ。
メニューもこれらの食材を活かしています。
ラ・スペツィアの料理は町の雰囲気とよく似ています。
洗練されていて、なおかつ庶民的。
「総合解説」に訳をのせた料理は、まずアサリとペスト・ジェノヴェーゼの炭パンのせが前菜。
炭入りの真っ黒なパンは、イタリアでもブームだったようです。
ペスト・ジェノヴェーゼにアサリを加えると、海の香りが強くなり、それをパンにのせるとカジュアル感が増しますが、真っ黒なパンのおかげでとてもオリジナルな料理になっています。
ただし、パンはリグーリアなのでフォカッチャという選択肢もありますねー。
パスタはムール貝のソックアドリ。
ソックアドリは断面が四角くて筋付きのリング型ショートパスタ。
カラマーリを四角くして厚くしたようなパスタ。
ムール貝と大きさがぴったりです。
セコンドはアンチョビと野菜のフリット・ミスト。
ズッキーニの花の詰め物は、定番のリコッタとアンチョビにアボカドを加えています。
デザートのピスタチオのクロスタータは、ピスタチオの鮮やかな緑と、表面に散らしたビーツの粉のバラ色がとても美しいタルト。→こんなタルト。
海辺の別荘に招待されて、こんな料理をご馳走になったら、帰りたくなくなります。
おまけの動画。
ラ・スペツィアのオステリア。
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次回はピエモンテのブドウ農家でパーティー。
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“ラ・スペツィアの海の味”のリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2016年9/10月号に載っています。
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