パスタの話題が多い今月の「総合解説」。
ワインの記事も、『ガンベロ・ロッソ』の恒例、料理に合わせるワインのテイスティングで、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノに合わせるワインでした。
この記事、訳していて、とても楽しかったです。
というのも、この料理のことをイタリア人は本音でどう思っているのかが、よーくわかる記事だったんです。
詳しくは解説をお読みいただきたいのですが、まず、記事のタイトルの下に大きな文字で書かれた文章は、
「一番簡単なイタリア料理の一つ」
まあ、確かにその通り。
イタリア人が一番簡単なイタリア料理と言うのなら、きっとそうなんでしょう。
この言葉がすべてを物語っているかも。
続く記事の冒頭では
「イタリアの国民的人気のスパゲッティ」と持ち上げて置いて、
その理由が、
「夜中の2時の、貧乏でいつも冷蔵庫は空っぽのおなかを空かせた学生にとって一番確かなもの」
と、上げてんのか下げてんのかよくわからないスタンス。
その後も、
「あらゆる時間帯に、あらゆる世代から愛されているパスタ」
「イタリア人なら目を閉じていても作れる料理」
と、絶賛する横から、上から目線のちょっとからかい半分。
イタリア人ともあろうものが、この初心者向きパスタを真剣に語るなんて笑っちゃう、と、どうやらてれ隠しもちょっとある、と見ました。
イタリア人なら目を閉じていても作れる、ですよー。
しかも、今回のテイスティングは、夜食用として定番のリチェッタのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノに組み合わせるという、なんとも凝った縛りつき。
イタリア人のイタリア人たるところは、こんな超簡単なパスタに、わざわざ縛りを作って、その条件に最適な食材を超真剣に考えて、さらにパスタは硬質小麦粉のもの、オイルはガルダ湖産のコミンチョーリ社の種抜きレッチ―ノのエクストラヴェルジネ、唐辛子は種を取った生唐辛子、にんにくはみじん切りと、どこの3つ星シェフの一品かと思うくらい、食材を厳選。
だから、最適の飲み物を選ぶなんてなったら、もう真剣も真剣。
素人にはちょっとついていけないレベルでした。
映えある1位に選ばれたのは、カンティーナ・プロドゥットーリ・コルモンズのコッリオ・ソーヴィニヨン。
面白いのは3位にビールが選ばれていること。
ビッラ・ペルージャ。
↓
2位に選ばれたのはプラネータのシャルドネ。
シチリアの有名カンティーナ、プラネータ。
↓
最近入荷したプラネータの本はシチリア料理の本としてもなかなか興味高い内容でした。
もう紹介したと思ったらまだでした。
では次回に早速。
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“アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノとワイン”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年9月号に載せています。
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