今日はひよこ豆の話。
『サーレ・エ・ペペ』の解説です。
缶詰のひよこ豆
ひよこ豆は、イタリア語ではチェーチceci。
チェーチは複数形ですよね。
では、ひよこ豆が1粒だったら、何と言うでしょう。
答えは、チェーコではなく、チェーチェcece。
まあ、どうでもいいと言えばどうでもいい話。
スペイン語ではガルバンソ、英語ではチックピー、フランス語ではポワ・シッシュ、日本語では別名エジプト豆。
ひよこ豆は、大豆、いんげん豆に次いで、世界で3番目に多く栽培されている豆なんだそうです。
主な栽培地はインドやパキスタン。
でも、イタリアではあまり栽培されていません。
さほど需要がなくて、元が取れないのだそうです。
イタリア国内の主な産地は中部と南部。
地中海地方では、エジプト豆は大昔から栽培されていました。
古代エジプトでは奴隷の食べ物。
古代ローマの政治家キケロの名前は、ラテン語でCiceroですが、これはひよこ豆の語源となったラテン語、cicerからつけられたというのは有名な話。
なんでも、ご先祖の鼻にひよこ豆のようないぼがついていたところから、キケロ家の名前がついたという説や、ひよこ豆の栽培にかけては腕利きの一族だったから、といった説があります。
古代ローマではオリーブオイルで揚げるのが人気だったもよう。
シチリアの畑のチェーチの芽
収穫したてのさやに入った生のひよこ豆
中には2,3粒のひよこ豆が
ひよこ豆は一度乾燥させてから食用にします。
収穫もある程度乾燥させてから。
普通は6月から10月に収穫して秋に食べ頃になり、翌年まで保存しながら使います。
収穫前のひよこ豆
戻す前の乾燥ひよこ豆
↓ひよこ豆の脱穀
チェーチの話、次回に続きます。
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関連誌;『サーレ・エ・ぺぺ』2008年7月号
チェチーナのグリル野菜添えを含む“夏の家庭料理”の記事は、「総合解説」'08&'09年7月号に載っています。
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