きのうは土用の丑の日。
ウナギ、食べましたか?
ニュースでも一日中、国産ウナギの品不足と価格高騰の話をしてましたねえ。
スーパーにはなぜか国産品と表示されているものしかなくて、大量に輸入されているはずの中国産ウナギは、いったいどこにいってしまったんでしょうか。
日本に生息しているウナギは、Anguilla japonica という学名のもの。
別名、ニホンウナギ。
産卵場所は、グアム沖。
イタリアのウナギは、 Anguilla anguilla 。
ヨーロッパウナギと呼ばれる品種で、産卵場所は大西洋。
イタリア語ではアングイッラ anguilla , photo by Stefano Mortellaro
ヨーロッパのウナギ料理は、調理方法や嗜好の違いからか、脂がギトギトで、どうもいまいち。
やっぱりウナギは日本だなあ、なんて思っていたら、そう単純な話でもないようです。
このヨーロッパウナギ、日本にも輸入されているんですねえ。
しかも複雑なことに、ヨーロッパウナギの稚魚が中国に輸出されて、そこで中国産ウナギとして育って日本にやってくる場合も少なくないとか。
ウナギは生態が完全に解明されておらず、卵から孵化させることができない、ということが大きな要因なんでしょうか。
私たちが食べているウナギはすべて、どこかの海で生まれたもの。
その天然の稚魚を捕まえて、養殖するわけですよね。
だから、稚魚が売買される。
ヨーロッパウナギの稚魚はニホンウナギの稚魚より安い。
ということは・・・。
ヨーロッパウナギの養殖は、日本でも試みられたのですが、ウナギが日本の環境になじまず、普及しなかったそうです。
でも、中国ではうまく行ったんですね。
という訳で、現在中国から輸入されているウナギの1~3割はヨーロッパウナギだろうと農林水産大臣が言っていました。
蒲焼の形で輸入されるものは別にして。
しかも、ヨーロッパウナギとニホンウナギは、見た目で区別するのが難しいんだそうです。
ということは、日本の私たちがヨーロッパウナギを食べている可能性、かなり高いですねえ。
ヨーロッパのウナギは大味で、なんて単純には言えないなあ。
イタリアでウナギの町として知られているのは、大きな潟に挟まれた町、コマッキオ(エミリア・ロマーニャ)。
ウナギ祭りも開催されています。
今年は10月4、5、11、12日。
この動画は祭りの様子。
コマッキオのウナギ祭りの風景。
開いて塩焼き
メニューに“ウナギのパスタ”が・・・
日本では土用の丑の日に食べるウナギも、イタリアではクリスマスの時期の名物料理。
その時食べるのは、巨大に成長した雌のウナギ、カピトーネ capitone 。
おっとっと, photo by Angelo Ferrillo
カピトーネのフリット, photo by Maria
参考にしたサイト
http://www.irago.co.jp/documents/foreign_eel.html (株)いらご研究所-日本の川にヨーロッパウナギがいる?
http://www.irago.co.jp/documents/MANDAN3.HTM (株)いらご研究所-鰻談放談-3
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/200/3545.html NHK解説委員室ブログ
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