リゾット・アッラ・ミラネーゼの進化系の話、今日はアランチーニです。
アランチーニ, photo by Matt M
とんがり形のアランチーニ, photo by Rizzie
パレルモの超有名店、アンティカ・フォカッチェリーア・サン・サランチェスコのアランチーネの中身
店のhpはこちら
www.anticafocacceriasanfrancesco.it
サフランのリゾットに具を詰めて、小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて揚げたアランチーニ。
具には様々なバリエーションがあるけれど、やはり王道は、ラグー、グリーンピース、チーズ。
アンティカ・フォカッチェリーア・サン・フランチェスコでも、ラグーのほかにハムとチーズの具のアランチーニもあるのですが(写真の左のアランチーニ)、断然、ラグーがお勧め。
アランチーニは、場所によって、名前が“アランチーネ”と女性名詞になり、形も、球形のものと、先端がとんがったしずく形のものの2種類がありますよね。
イタリア語のWikipediaによると(it.wikipedia.org/wiki/Arancini)、パレルモ、トラーパニ、ジェーラ、アグリジェントではアランチーネと呼ぶんだそうです。
形は、島の東側ではしずく形なんだとか。
それと、ちょっとおもしろいことが書いてありました。
「モンタルバーノ警部のおかげで、外国にもアランチーニが知られるようになった・・・」
このモンタルバーノ警部は、イタリアのベストセラー推理小説の主人公。
以前、バンカレッラ賞というイタリアの文学賞の話をしたことがありましたが、その賞を受賞したこともある人気作家、アンドレア・カミッレーリの作品です。
これがテレビでシリーズ化されて、一段と有名になりました。
日本でも、『悲しきバイオリン』と『おやつ泥棒』の2冊が翻訳されています。
このシリーズの中に、『Gli arancini di Montalbano(モンタルバーノのアランチーニ)』(出版は1999年)というのがあるんですねえ。
TVシリーズの一場面。
中央がモンタルバーノ警部。
右端の女性が持っているのがアランチーニ。
しずく形だから、舞台はシチリア東部方面、ということが分かりますねえ。
この話、いったいアランチーニがどう関わってくる事件なのかなあ。
こちらのサイト(www.raifiction.rai.it)では、TVのモンタルバーノ警部シリーズを観ることができるようで、「アランチーニ」の回もあります。
南海岸の町、ポルト・エンペドクレなど、美しいシチリアの町が舞台なので、それを眺めているだけでも楽しめそうです。
イタリアでは、6月4日に『悲しきバイオリン』の再放送があったみたいですね。
それにしても、このしずく形のアランチーニ、どうやって成型するんでしょうか。
作り方を丁寧に見せている動画がありました。
どちらかとうと、丸形よりしずく形の方がインパクトがあるなあ。
とんがり部分までしっかり具が詰まっていると、うれしいんですよねー。
次は、アランチーニのリチェッタです。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年5月号(クレアパッソで販売中)
“リゾット~基本のリチェッタ”の記事は「総合解説」P.11に載っています。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2004年9月号(在庫なし)
モンタルバーノ警部シリーズの舞台を巡る“シチリア南海岸”の記事は「総合解説」P.38に載っています。
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はじめまして。Naviaと申します。
返信削除「モンタルバーノ」というキーワードで検索していて ブログを知りコメントさせていただいています。
勝手ながらこのポストににリンクhttp://ameblo.jp/ginno-techo/entry-11212617546.htmlを貼らせてもらいました。
もしご迷惑なら恐れ入りますがご連絡いただけますでしょうか。
私もこちらに住むようになって、アランチーニを見ると半目で「う~ん」とうなるようになりました(笑 アランチーニ=ご馳走っていう構造が頭の中に叩き込まれた感じですね(笑 ブログの更新楽しみにしています。また遊びにきます!
Naviaさん、初めまして
返信削除返事が遅くなってすみまャせん。
リンクはご自由にどうぞ。
私モンタルバーノにデジャブ感がすごくあって多分イタリア旅行中にホテルのTVで観たんですず、印象が強くてNHKで観たと思い込んでました。
ルキノ・ヴィスコンティのファンで、ルードヴィひの終焉の地を見たくて30年前にコモ湖に行きましたよ。
コモ湖ではアランチーニもゴージャスそうですね。