2021年6月20日日曜日

アーリオ・オーリオ・フリッジテッリは、ピーマンのパスタ。

今日の料理は冷やして食べても美味しい夏向きコントルノ、ペペロナータです。
リチェッタは今月の「CIRP.9」。

ペペロナータはその名の通り、ピーマンの料理ですが、シチリアからリグーリアまで、イタリア各地の伝統料理という説が飛び交っていて、発祥地はここだという決定的説はありません。
でも、今月のリチェッタは、どこの料理かすぐに分かりました。
あらゆる種類のピーマンを集めた、ピーマン嫌いの子なら泣き叫びそうな料理ですが、今どきのピーマンは甘くてカラフルなパプリカなので、ピーマン料理と呼ぶのにも若干の抵抗が・・・。
ペペロナータ↓

材料を見ると、緑のパプリカ、黄のパプリカ、と各種のパプリカの中に、フリッジテッリという名前が、しれっと紛れています。
フリッジテッリfriggitelliは度々登場していますが、ナポリ特産のししとうにそっくりな辛くない唐辛子の一種です。甘いパパプリカが主流の最近では、むしろししとうよりピーマンに近いかも。
フリッジテッリ↓

フリッジテッリのパスタは、言い換えればピーマンのパスタ↓

ピーマンの代わりに赤い唐辛子を少量混ぜるとアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノに。
イタリア料理の世界では、ペペロナータはピエモンテ料理として知られています。
ピエモンテはおいしいパプリカの産地なんです。
ピエモンテのカルマニョーラCarmagnola↓はクアドラータと呼ばれる四角いパプリカの産地として有名。
ペペロナータやバーニャ・カウダに最適の品種です。


ピエモンテ風ペペロナータ↓

アンチョビを加えるのが特徴。
スローフードの『オステリエ・ディ・イタリア

には、アンチョビ入りペペロナータのリチェッタがありました。

アンチョビ入りペペロナータPeperonata con acciughe
材料/4人分

締まって肉厚のペペローニ・クアドラーティ・・黄、緑・赤を各1個
にんにく・・2かけ
塩漬けアンチョビ・・4尾、またはペースト大さじ1
EVオリーブオイル・・大さじ4、塩(好みで)

・パプリカは種とわたを取って粗く切る。
・ソテーパンに油大さじ4と半分に切ったにんにくを熱し、パプリカを加えて炒めながら水気を飛ばす(最初は中火で、徐々に強める)。焼き色がついたら(焦がさない)火を弱めて30分熱する。
・その間にアンチョビを塩抜きして骨を取り、刻む。
・パプリカにアンチョビを加えて潰しながら溶かす。またはペーストをオイル少々で溶いて加える。
・にんにくを取り除いて必要なら(ピーマンがかなり甘かったら)塩を加え、火から下ろす。
・熱いうちに、夏なら粗熱を取って、ボッリートや肉料理に添えてサーブする。
パプリカの産地として知られるカルマニョーラは、ランゲのモンフェッラート地方の美しい町。
毎年、パプリカの収穫祭も開かれます。

オステリエ・ディ・イタリア』は売り切れている本ですが、代わりにスローフートが作った本、『イタリア・イン・クチーナ

は、内容はほぼ同じで写真付き。お勧めです。
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