イタリアからカーニバルの話を聞かなくなって、季節感がずれている印象がありましたが、4月になって、今年の復活祭いつだっけ、もう終わったような・・・、なんて思っていたら、今年は4月4日なんですね。
ちなみに、今は来週の「総合解説」7/8月号の発売に向けてラストスパートの最中なので、気分はすっかり夏でした。
今日から4月。ボンゴレから、復活祭モードに切り替えます。
復活祭はもちろん、キリストの復活を祝うキリスト教の大イベントですが、春の訪れを祝う、という意味もあります。
春の訪れや再生を意味する食材で作る料理が復活祭の料理です。
春の象徴の食材とは、卵、プンタレッレ、発酵生地、リコッタ、子羊や小ヤギ肉、香草などです。
発酵生地は膨らむところが豊穣をイメージさせます。チーズは滋養の象徴です。
そして命の復活、春、希望を象徴するのが卵です。
個人的には、私にとって復活祭を象徴するのはドルチェです。
復活祭の時期の南伊のパスティッチェリーアはどこにいっても可愛い子羊のドルチェがあって、見るたびに持って帰りたい、と思ったものです。
私が見たのはプーリアでしたが、マジパン細工だけあってシチリアのドルチェなんですね。
ピスタチオのクリームを詰めたマジパンの子羊です。
子羊の型が必要だけど・・・。
背中につけている旗は、赤字に十字架が描かれています。
復活したキリストが持っているものと同じで、死に勝利したことを意味しています。
アグリジェントのファバーラという町の修道院のパスティッチェリアで生まれたと言われ、町の名物になっています。
主な材料はファバーラのピスタチオとパレルモのアーモンド、そして砂糖。
シチリアのエトナの恵も象徴するようなドルチェでもあったのですね。
職人の腕次第で次第で信じられないくらい可愛くなる。
これを見たくてパスティチェリアを見かけたら片っ端から入っていたなあ。
「総合解説」
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