これはペッレグリーノ・アルトゥージが名付けたイギリスがルーツの料理、ローストビーフのことです。
ローストビーフは、フィレンツェ郊外に大勢住んでいたイギリス人の家庭の料理人が学んで19世紀にトスカーナに伝わったと言われています。
その後徐々に、オリーブオイル、地元のハーブ、キアンティワインなど、イタリアの食材が組み込まれるようになりました。
肉は上質の赤身の部位、《コントロフィレットcontrofilettoサーロイン》を使います。
そうそう、これは日曜日のプランゾのセコンドピアットでした。つまりご馳走。
イタリアの庶民の家庭料理の本、『マンマ・ミーア』のローストビーフのページには、こんなことが書いてありました。
「マンマは貧しい家庭の生まれで、パパは8人兄弟の末っ子だった。
そのため家族全員に行き渡る食事はわずかだったが、母はいつも父のためには一番美味しいところを取っておいた。
今でも記憶に残っているのはローストビーフに添えるポレンタの香りだ・・・。」
な、涙が・・・。
こんな家庭にとっては、きっとローストビーフはかなりのご馳走だったんですね。
イギリス風ローストビーフ↓
肉をタコ糸で縛ったらトスカーナのハーブ(ジュニパー、ローズマリー、ローリエ、セージ、にんにく)をまぶしてフライパンで焼きます。
この時、赤ワインもかけます。焼き具合はロザートですがレアではない状態。グレービーやじゃがいもを添えてサーブします。
ルフィーノのトスカーナではもう1品、肉料理が紹介されています。
串焼きローストL'arrosto infilatoです。
暖炉と回転焼きができる道具を備えた田舎屋の冬の定番料理。
貧しいんだかリッチなんだか・・・。
「総合解説」
『マンマ・ミーア』
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