ポレンタの話、続けます。
今月の「総合解説」の料理(P.3)ポレンタ・ソッフィアータpolenta soffiataは、始めて聞く料理名でした。
ソッフィアータは、風が吹くとか、息を吹き込む、という意味の言葉。
ポレンタは、粥状のソフトポレンタ、それを固めてグリルやフリットにしてクロスティーニやチップスなどにします。
ソッフィアータは、チップスを揚げて、ふーっと息を吹き込んだかのように膨らませたもの。
詳しい作り方は「総合解説」P.3を御覧ください。P.4の写真の①がソフトポレンタ、③は電子レンジで加熱した状態、それを揚げると④のソッフィアータになります。
さらに、このリチェッタの一番最後にさらっと書いてあることを読んで、納得しました。
「ワカモレやクリームチーズを添えてテキーラベースのカクテルなどと一緒にサーブする」
そうですよ、ポレンタはとうもろこしでできてるんですからテキーラに合うに違いない。
別名トルタティーヤ・チップスとも言う。
ポレンタの固さは粉の細かさや水の量によって変わります。
とうもろこしの粉だけでなく、とうもろこしとそば粉や、とうもろこしと小麦粉など、2種類の粉をミックスしたり、ヴァルテッリーナの“タラーニャ”のようにそば粉とチーズがベースのポレンタもあります。
トレンティーナ地方のロンバルディアとの州境に近いストロという渓谷で作られるポレンタの粉は最高だと言われています。
ストロのポレンタ祭り↓
『トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ/1巻北・中央イタリア 英語版』によると、ピエモンテのアスティ県にあるブッビオでもポレンタ祭りが開催されています。
ブッビオのポレンタは大きさで勝負。↓
ここでポレンタの基本知識を少し。
まず、ポレンタの原料はとうもろこしの粉。
とうもろこしを外皮ごと挽いた全粒粉integrale、皮を取って粗く挽いたブラマータbramata、細かく挽いたフィオレットfiorettoの各タイプがある。
グルテンを含まず、タンパク質は小麦粉より多い。
昔は農家の日常の食べ物だったが、現在では特別な料理とみなされている。
・ポレンタを煮る鍋、パイオロpaioloは銅製で暖炉に吊るす事を考えて作られた形をしている。
・煮ている間は木べらpaletta di legnoで常にかき混ぜるが、熱いポレンタから適度に離れるように十分な長さが必要。
・煮上がったポレンタをあけるカッティングボードはtagliere di legnoは、鍋から直接ポレンタをあける板。張り付かないようにぬらしてから使う。
次は南イタリアのポレンタの話。
「総合解説」
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