昨日のブログでさっと紹介したモーガン・パスクアルについて、もう少し詳しく。
ヴィチェンツァのマーロという場所でリストランテ・チンクエ・センシのオーナーシェフとして6年過ごした後、家族や仲間ともにアルティジャナーレの工房を始め、イタリアで最高のジャルディニエーラの作り手という評価を獲得した。
ジャルディニエーラに囲まれるモーガンさん↓
この姿を見る限り、ジャルディニエーラに生涯を捧げたようですね。
彼のジャルディニエーラの秘密は、あらかじめ野菜を別々に30秒蒸してから漬け汁に漬けて、鮮やかな色や固さ、元々の風味を保つのだそうです。
モーガンのアグロドルチェな漬け汁のベースはビネガー、水、砂糖、塩。バージョンによってはさらにEVオリーブオイルとスパイスを加えます。
そう言えば昔、料理人をしていた知人の家で、裏山に生えていたポルチーニをオイル漬けにしていた時のことです。
匂いが届いたのか、隣の若い奥さんが鍋を持ってやってきたことがありました。
ど田舎の山の中ならではだと思うのですが、お隣さんは、ポルチーニのオイル漬けに使う漬け汁を分けてもらいたかったのです。
料理のおすそ分けの習慣がない都会っ子としては、ちょっと衝撃的な出来事でした。
家庭の味が広まっていく瞬間を目撃したのですから。
それと同時に知人の料理の腕、まじリスペクトでした。
ポルチーニのオイル漬け。↓
この動画のように裏山はポルチーニが至るところに生えていました。確か採るには許可証が必要だったはず。
保存食作りは田舎の食生活の基本。
モーガンのリストランテでは、ジャルディニエーラを添えるのは子豚の肩肉のボイル、熟成チーズ、青魚など。
エミリア地方のジャルディニエーラはオリーブオイルや酸味がきいているので、サルーミやコテキーノなどが合うそうです。
ジャルディニエーラにはタルタルなどのピエモンテ料理がよく合う。
ジャルディニエーラの漬け汁のサーモンのカルピオーネ。
・漬け汁を鍋に移し、沸騰したら火を弱めて皮を引いたサーモンの切り身を入れ、6~7分煮る。中はロゼに仕上げる。シートに取って水気を切る。
・皿にジャルディニエーラの野菜(最低10分前に瓶から出す)を皿に盛り付ける。
・サーモンを切り分けてジャルディニエーラと一緒に皿に盛り付ける。仕上げにマルドンの塩を散らしてEVオリーブオイルを回しかける。砕いたとうもろこしのチップスを添える。
ジャルディニエーラのリチェッタは「総合解説」2018年7/8月号p.35。
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「総合解説」
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