『ジョヴェディ・ニョッキ』
偶然だけど、今日は木曜日だから、この本の紹介をするにはぴったり。
このシリーズは、お手頃価格の小型の本ですが、とても手をかけて丁寧に作られています。
この本の表紙の、母と娘が一緒にニョッキの生地をこねている写真も、本を読むと、これは著者とその祖母が毎週ニョッキを作る時の思い出の光景だったことがわかります。
“Giovedi gnochhi/木曜はニョッキ”というのは、ローマの定番の言い回し。
さらにvenerdi pesce/金曜は魚、sabato trippa/土曜はトリッパ、とも言います。
まず最初にあるのは、キリスト教では金曜日は肉食を断つ断食の日、だから金曜は魚の日です。
肉食系の人にとって、魚だけで過ごす週末は、エネルギーやボリューム的になんとも心もとない。
そこで、前日にニョッキを食べてエネルギーを補おう、というのでした。
さらに言えば、日曜日のプランゾ。
日曜日は、イタリアでは、家族が全員揃って手の込んだご馳走を食べる日でした。
なので、月、火、水などの週の前半は、このご馳走の残り物をやりくりして賄います。
日曜のプランゾ用に肉が売れるのが土曜日、なので、土曜日は残った内臓(トリッパ)の日だったのです。
週の中日の木曜日は、ちょうどボリュームのある食事を取りたくなる頃だったのでした。
ただ、著者も書いてますが、これは戦後に広まった習慣で、家庭によってはニョッキの日が日曜だったりもしました。
ローマのニョッキの定番ソースはトマトからコーダ・アッラ・ヴァッチナーラまで各種あります。
そう言えば、スーパーの棚のパスタがスカスカになってることに今頃気がついた私は、そんな時はじゃがいもでニョッキを作ればいいと思ったのでした。
じゃがいものニョッキのトマトソースGNOCCHI DI PATATE AL POMODORO
・じゃがいも1kgをゆでて潰し、台に広げて冷ます。
・その間にソースを作る。
・玉ねぎ1/2個、セロリ1本、にんじん1本のみじん切りを油でソッフリットにし、塩、こしょうする。
・トマトのパッサータ1リットルと水少々を加えて15~20分煮る。好みで唐辛子少々とバジリコを加えてもよい。
・潰したじゃがいもをフォンタナに盛り、卵2個、おろしたパルミジャーノ40g、ナツメグ(好みで)を混ぜる。0番の小麦粉400gを加えながらこねる。
・まとまった生地になったら一部ずつ棒状に伸ばし、短く切る。
・熱湯に入れて2分ゆで、浮かび上がったら取り出す。
・トマトソースに入れてなじませる。
基本のトマトソースなので、パスタなど、何にでも応用できます。
では、次回は本のリチェッタを訳してみます。
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「総合解説」
『ジョヴェディ・ニョッキ』
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