トルタ・カプレーゼの表面の粉糖の飾りの写真でした。
これは素朴なフォークの模様ですが、ステンシル状の手の混んだ模様を作るのが主流。普通はcapreseという文字が一般的(こんな風に)
チョコレートケーキの場合、クリームを表面に塗るのが一般的ですが、トルタ・カプレーゼは、中がしっとりしたケーキなので、クリームをはさんだり塗ったりする必要がなく、粉糖を振りかけないと、こんな状態。
これは飾りたくなりますねー。
パスティッチェリアの巨匠の飾りは
とても豪華で経術的です。
イジニオ・マッサーリ巨匠(webページはこちら)のカプレーゼは細かくてゴージャスなレース状。(こんな柄)
アマルフィの巨匠、サルバトーレ・デ・リーゾ(店のwebページはこちら)のカプレーゼは幾何学模様。(こんな柄)
彼のトルタ・カプレーゼは、レモンとホワイトチョコレートを使った白いカプレーゼ。
カプレーゼの誕生に関しては、いかにもな話がまことしやかに伝わって、広く信じられています。
この、カンパーニアで一番愛されているチョコレートとアーモンドがベースのケーキは、1920年代にカプリ島のカルミネ・デ・フィオーリというシェフが、アルカポネのために考え出したというのです。
ところが、パスティッチェーレが、よりによって生地に小麦粉を入れるのを忘れたのでした。ところが、できてみたらとても美味しかったのです。
たちまち人気が出て、ナポリの名物ドルチェにまでなったのでした。
めでたしめでたし、ってまじかー。
確かに、このケーキは小麦粉が入らない生地です。
職人のドジて傑作が偶然生まれるのは、この国の料理ではよくあること。
どうやらドジな職人はイタリア中にいたようで、各地に小麦粉がいらないチョコレートケーキがあります。
今月の「総合解説」で紹介したフェラーラのテネリーナ、よく似ていると言われるのが、
モデナのトルタ・バロッツィ。
エミリア・ロマーニャには面白いチョコレートのドルチェが他にもあります
次回に続きます。
-----------------------------------------------------次回に続きます。
「総合解説」
『1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ』
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