肉も内臓も、捨てるところなくすべてを使い、
シチリアの子羊の腸の料理スティッギオーレなどの子羊の内臓料理は、
ある街の名物料理としても知られています。
それは、アバッキオで知られるローマです。
ローマ料理は農民の料理。
そしてこの地方の料理をよく表しているセコンド・ピアットは、羊飼いの暮らしと結びついたアバッキオのローマ風。
ラツィオの隣、アブルッツォの羊飼いの1日。
癒やされた~。
ブチャラティを登場させた某有名マンガには、確か、アバッキオという仲間も登場してました。
次々凝ったイタリア料理名のキャラクターが登場して、作者はどんだけイタリア料理が好きなんだと、メチャ楽しかったです。
で、アバッキオですが、ローマのIGP製品で、半放牧されたサルダ種など指定の品種の羊の月齢2ヶ月8~10kg以下の乳飲みの子羊のこと。
肉は柔らかくてピンク色で、香りがよく、グリルにしたものはスコッタディートと呼ばれて、誰もが夢中になるおいしさです。
でも動物愛護の立場から、これが残酷と感じている人は常にいるそうです。
保護されたはぐれ子羊
イタリアでは北から南まで全国で様々な品種の羊が飼育されています。
移牧の動画は大好きなので度々貼っていますが、羊は多分初めて。
移牧中の群れ。
頑張れ子羊。
放牧は一大イベント。
アバッキオのスコッタディートは、子羊肉をちゃちゃっと焼けばいいというものではないようで、まず、フライパンに油を入れてにんにくをソッフリットにします。
『1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ』によると、
肉を入れて弱火で焼いて塩、こしょうし、ローズマリー、にんにく、アンチョビのみじん切り、ビネガー少々を混ぜて焼き上がった肉にかけます。
肉とソースをなじませて水気を飛ばしたら出来上がり。
熱々をサーブします。
アッバッキオ・スコッタディート
肉のマリネ液は、ビネガー、砂糖、ハーブ。
ハーブは地元の季節のもの。
マリネは表面に軽く風味をつける程度。
そして水気を拭き取って、脂身の多い面からのせて火をやや強め、表面に焼き色がつくよう、蓋をして約5分焼きます。
肉を裏返して裏側にも焼き色がつくようにオイルを塗り、マリネ液少々をかけてサーブします。
これはもちろんおいしい肉の部分を使う料理ですが、内臓は、コラテッラと呼んで、
ローマ料理のもう一つの得意分野になります。
詳しくは次回に。
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「総合解説」
『1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ』
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