トリュフ、いや『サーレ・エ・ぺぺ』誌2017年12月号によると、トリュフという呼び方は廃れているんだそうです。詳しくは「総合解説」に日本語訳をのせましたが、トリュフじゃなくてタルトゥーフォだそうです。
さて、前回はバローロの話が出たところで、今日のテーマはワインです。
「総合解説」P.40にも訳をのせましたが、トリュフに合うワインの話です。
度々言ってますが、トリュフは香りを味わうもの。さらに、トリュフを使った料理をワインと組み合わせるとなると、料理に使われている他の食材との調和も考えないといけません。
これは正直言って、ソムリエのお薦めに従っといたほうが無難ですよね。
素人にはハードルが高すぎます。
チェッレットが見出した才能、アルバのピアッツァ・ドゥオモのエンリコ・クリッパシェフの白トリュフ風味のタリオリーニ。
アルバを訪れた人は結局この有名シェフのこの料理を食べて地元のワインを飲みます。
トリュフとワイン
例えば、トリュフにはミネラル風味があるんだそうで、重いワインの強い酸味やタンニンは注意が必要。
白トリュフと黒トリュフでは合うワインも違います。
そもそも、白トリュフと黒トリュフの香りの違いを、『サーレ・エ・ペペ』のソムリエさんは、こんなふうに表現していました。
白の香りは刺激的で酔うような強い香りだが、黒はもっとゆるやかで森の土や草の洗練された香りがある。
なにやら抽象的ですが、定番料理には同じ地元のワインが合う、という不動のルールは、トリュフの場合でも有効です。
トリュフの産地がイタリア有数のワインの産地というのも、すごい偶然。
最高の白トリュフと言われるアルバの白トリュフには、ピエモンテ南部のワインが、イタリア中部の白トリュフの産地として知られるアックアラーニャのトリュフには、ガヴィやペコリーノなどの白ワインが合います。
白トリュフに関しては、アルバの永遠のライバル、アックアラーニャ。
ピエモンテのワインと比べるとマルケのワインはマイナー感があるけれど、なかなか素晴らしいものがいっぱいあります。
珍しいペーザロ・エ・ウルビーノのワイン
ウンブリアなど中央イタリアの黒トリュフはグレケットのような締まった白やヴェルディッキオのような豪華な白が合います。
単純に強いワインと組み合わせてもだめ、ということはわかりましたが、ジビエの料理なら、バルバレスコやバローロが適しているそうです。
「総合解説」の中程には、年末年始のご馳走向けのトリュフ風味の料理のリチェッタも。
フォンドゥータのタリオリーニ(P.25)と組み合わせたのは、ヴァッレ・ダオスタのプティルージュを使ったジェルベール・ディディエのワイン。山の料理なら、ヴァッレ・ダオスタのものもあり。
トリュフをソースに使うときは生で散らす場合より影響が強いので、手の混んだ白トリュフ入りソースならヴェルメンティーノやロッセーゼが合うんだそうです。
難しいことはおいといて、ピエモンテの美味しいワイン飲みたい。
気がつけば11月も終わりですね。
そろそろ、年末年始の料理の話始めましょうか。
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“グルメガイドランゲ”と“トリュフに合うワイン”の日本語訳は「総合解説」2017年11/12月号P.42に載っています。
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