2019年8月28日水曜日

プラネタの料理は世界中のグルメな顧客の好奇心にドンピシャ。

再入荷した本、『シチリア/クチーナ・ディ・カーザ・プラネタ』のご案内です。

シチリア料理のおすすめ本です。
この本の最大の魅力は、シチリアの庶民の家庭料理が世界中のグルメ向けのエノガストロノミーを通して、洗練された料理として再現されていること。

プラネタが経営するリゾートホテル、ラ・フォレステリア・プラネタ・エステートに泊まってプラネタのワインと一緒にこんな料理を味わいたい、と読む度に思います。

以前この本のパスタ・アッレ・ヴォンゴレを訳した時、アサリにシェリー・ブリュレをかけて口を開ける、というリチェッタが、とてもゴージャスでシチリアの貴族風で、未だに記憶に残っています。

ラ・フォレステリア・プラネタ・エステート ↓

シチリア各地に広がったブラネタのワイナリーをたどるとシチリアのエノガストロノミーも俯瞰できます。↓

正直言うと、初めてシチリアに足を踏み入れた時、その食文化があまりにもローカルで、カルチャーショックでした。
フィノッキエット・セルヴァティコとイワシの組み合わせのきつい香り、油でギトギトの脾臓のパニーノなど、日本の若者が絶対口にしたことがないようなものでできていたパレルモ料理。
胃袋が慣れるまでには時間が必要でした。
ただ、この島のドルチェやパンの美味しさや、アランチーニのような、家庭的ストリートフードの傑作は、一口食べてすぐに大ファンになりました。

世界中からやってくるプラネタの顧客のための料理は、シチリア料理に対する好奇心と怖いもの見たさを満足させ、新しい食を体験できるものです。
特にお薦めなのは、イタリアのドルチェを代表するシチリアのドルチェ。

レモンのグラニータ、イチゴのジェラートのブリオッシュ、ビアンコマンジャーレなど、美味しそうなものがたくさんありますが、シチリアのドルチェと言えば、やっぱりカンノーリ。

それではプラネタのカンノーリのチェッタをどうぞ。

CANNOLI/カンノーリ
材料/10人分
チャルダ;
00番の小麦粉・・300g
ラード・・10g
砂糖・・10g
マルサラ・・15ml
赤ワインビネガー・・15ml
コーヒーパウダー(好みで)・・小さじ1/2
ココアパウダー(好みで)・・小さじ1/2
卵白(生地の接着用)・・1個
塩・・一つまみ
揚げ油用ピーナッツ油

ファルチャ;
羊のリコッタ・・250g
砂糖・・100g
ビターチョコレート・・20g
飾り用のチェリーとオレンジのカンディート
粉糖

・チャルダを作る。全部の材料を混ぜて均質の生地にし、冷蔵庫で約30分休ませて薄く伸ばす。
・直径10cmの円形に抜き、金属の筒型に巻きつけて軽く溶いた卵白を塗って接着する。
・160℃のたっぷりのピーナッツ油で中まで火が通るまで揚げる。
・きれいな栗色になったらシートに取って油を切る。
・ファルチャのクリームを作る。リコッタを裏漉しし、砂糖を加えてスパテラで混ぜる。リコッタが砂糖を吸ったら刻んだチョコレートを加える。
・サーブする直前にクリームを絞り袋に入れてチャルダに詰める。
・カンディートで飾って粉糖を振りかける。

お薦めワインはパッシート・ディ・ノートdoc

プラネタゆかりの地、メンフィ。


シチリアワインの大ブームで、“シチリアワインの奇跡”の舞台となった町。

シチリアに優れたワインを造るカンティーナはたくさんあるでしょうが、こんなに上質の料理書を出したのは、これまでのところプラネタだけ。


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