『マッシモ・ボッットゥーラ・パルミジャーノ』です。
マッシモ・ボットゥーラシェフと言えば、今更語るまでもありませんが、モデナのオステリーア・フランチェスカーナのシェフで、各国の格付け誌で軒並み最高ランクの高評価を受けてイタリアを代表するシェフとなったカリスマシェフ。
母親はモデナ出身。
エミリア地方をルーツとするシェフが、イタリアを代表する故郷の食材、パルミジャーノ・レッジャーノをテーマに取り上げた、グランシェフの本の割にはお手頃価格の本です。
超有名シェフの料理がどんなものか知りたい人にお勧めです。
グランシェフの本というは、格調が高すぎて取っ付きにくいもの。
それはわかっていたのですが、ミシュラン3つ星を始めとする数々のマスコミの高評価に心が揺れて、この値段ならいいかと、仕入れてみました。
そしたらやっぱり・・・、とっつきにくいのでした(汗)。
オステリアの地方料理とは正反対の、独創的で個性的でトレンディーなボットゥーラシェフの料理は、とっつきにくいという理由で避けては通れないほど外国人を惹きつけているようです。
地元の食文化をリスペクトしながら伝統とは正反対の料理を作る、ということへの彼なりの答えのような料理書です。
簡単に理解できる料理は一つもありません。
この本の中で一番注目されている料理は“ヴァルパダナの霧”です。
この超抽象的な料理名。
凡人が理解できるはずなかったなあ。
そもそも、パルミジャーノ・レッジャーノについて、シェフは何を語るのでしょうか。
この本には、こんなエピソードが語られています。
彼は奥様がアメリカ人で、ニューヨーク在住。
ニューヨークで彼に出会った人が、彼がパルミジャーノを数キロ運んでいるのを見て、故郷がテーマの料理をつくるのですか、と訪ねたところ、いやいや、私や家族が食べるんですよ、という返事が帰ってきたそうです。
まあ、あまり深刻に構えすぎないことですな。
ちなみに同じシリーズで『マッシモ・ボットゥーラ・バルサミコ』という本もあります。
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