今日はカポナータの話。
「総合解説」の記事“カポナータ”を読むと、この料理のことをイタリア人がどう思っているか、よーく分かります。
「カポナータは曖昧な料理で、その有名で独特な名前からしてそうだ。
食材や調味料のこと、つまりなすやビネガーのことは意味していない。
砂糖やセロリの意味もない・・・」
じゃあ結局何なの?
よく聞く説は、ペッシェ・カッポーネ(ホウボウ)が語源というもの。
でも、今回『サーレ・エ・ペペ』が発表したのは新説ですよ。
カポーネというのはシチリアの方言で魚のシイラだというのです。
どちらの説も貴族の食卓によく登場した魚で、それを庶民がアレンジしてなすや玉ねぎを増量したら魚はなくなっちゃった、という、つっこみどころ満載の料理というのは、全国統一の見解。
シチリア料理のシイラのトマトソース煮
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さらには、あまりの不味さから、刑務所の乾パン(カッポーニ・ディ・ガレーラ)と呼ばれていた航海用乾パンが、あるソースをかけると別物のように美味しく生まれ変わったから、カポナータという名前が生まれたとか・・・。
航海用乾パンといえば、カッポン・マーグロなどリグーリア料理が有名。
リグーリアのシェフによると、どちらかというと観光客が物珍しがって食べるけど地元の人はあまり食べないとか。
でも、下の動画によると、リグーリアの乾パンはフォカッチャを乾燥させたものだそうですよ。
シチリアの刑務所の乾パンよりははるかに美味しそう。
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どの説も、シチリア人気質が現れていて、それらしいですねー。
とにかくカポナータというのはなすの意味もビネガーの意味もない。
シチリア人気質
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“カポナータ”の記事とリチェッタの日本語訳は「総合解説」2016年7月号に載っています。
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