今日は「ヴァルドスターナ」の話です。
ヴァルドスターナとは、“ヴァッレ・ダオスタの”という意味の言葉ですが、
イタリアの北西の隅にあるイタリアで一番小さな州の話ではなく、
ヴァッレ・ダオスタの代表的なセコンド・ピアットの話です。
この料理は北の料理の中では珍しく、イタリアの国民的肉料理として国中に広まっています。
ただし、ポルタフォーリオという別名がつけられています。
正式名は、コストレッテ・アッラ・ヴァルドスターナ。
こんな料理
↓
コトレッタ・ミラネーゼにそっくりですが、中にヴァッレ・ダオスタ名物のフォンティーナとハムのスライスをはさみます。
ミラネーゼより、ある意味豪華。
「総合解説」ではハムもヴァッレ・ダオスタ産を使っています。
炭火で焼くSaint-Oyenのプロシュットというのが美味しいそうです。
ヴァッレ・ダオスタは公用語がイタリア語とフランス語なので、町の名前がフランス語風だと、読めない。
セント・オイエンでしょうか。
まあ、ヴァッレダオスタのハムが手に入らなけくても、ポルタフォーリオという名前にすれば、すべて解決です。
家庭料理の秀作『マンマ・ミーア』↑には、ヴァルドスターナのバリエーションが載っています。
それによると、コストレッタは骨付きを使います。
肉に厚みがあるのでハムとチーズはこの順で、はさまずに、肉にのせます。
肉もチーズも、かなり厚めです。
チーズが溶け出したらオーブンに移して焼き上げます。
この方法だと、肉がぶ厚いまま焼き上がり、生ハムの縁がこんがり焦げて、その中にトロトロのチーズが黄色く輝いている、という、とてもボリューミーで美味しそうな姿です。
山小屋で働いている息子たちの大好物、みたいな料理です。
セント・オイエンのカーニバル
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“ヴァルドスターナのバリエーション”の日本語訳は、「総合解説」2016年2月号に載っています。
「マンマ・ミーア」
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