2016年2月4日木曜日

セナトーレ・カッペッリ

さて、昨日(2月3日)、「総合解説」4月号が無事に発売になりましたが、今日は3月号の話題を。

“セナトーレ・カッペッリ”の話は、このブログでも度々取り上げてきました。
最高の硬質小麦と高く評価されている小麦で、現在ある大部分の硬質小麦のルーツとなったイタリア生まれの小麦です。

小麦のPV
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カッペッリ上院議員に捧げられたので、カッペッリという名前がつきましたが、作り出したのは、小麦の男と呼ばれてイタリア人から尊敬されているナザレノ・ストランペッリという人物。
伝記映画もできました。




小麦の品種改良の功績でノーベル平和賞を受賞した人もいるくらいで、収穫量の多い小麦を生み出すなど、小麦の品種改良は、人類にとって多大な貢献をすることにつながるんですね。

『クチーナ・イタリアーナ』にもこの小麦を取り上げた記事があったので、訳して「総合解説」に載せました。


記事によると、100年前の1915年にストランペッリ氏が世に出したこの小麦を、プーリアとバジリカータで有機栽培し、それをプーリアで石臼で粉にして、ナポリの製麺所でブロンズのダイスを通して成形し、長時間かけて乾燥させて作ったパスタがあったのですが(一番上の動画のパスタ)、適正な価格で販売できずに売れ行きが伸び悩んでいました。
このパスタに注目して、生産者グループと一緒に、開発、販売に取り組み、レストランでこの小麦のパスタを常時使うようにしたシェフがいました。

その名は、ピエトロ・パリージ。
キャッチフレーズはシェフ・コンタディーノ。
農民シェフ。

彼はホテル学校卒業後、アラン・デュカスやマルケージを初めとしてイタリア、フランス、スイス、ドバイなどで修業し、2005年に地元のカンバーニアに戻ってEra Oraというレストランを開業。
彼と店のwebページはこちら

地元がカンバーニアの豊かな食文化の真っ只中だったのですね。
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ちなみに、硬質小麦は軟質小麦よりグルテンの含有量が多く、色々な形に成形しやすく、煮崩れしにくい、という特徴があります。
「総合解説」4月号には、セモリナ粉と水のパスタのリチェッタも載せています。
南イタリアでは主流のセモリナ粉と水のパスタですが、成形しやすい、ということは、オリジナルのパスタも作りやすい、ということですよね。
ちょっとの工夫で南イタリア風パスタができてしまうのが面白い。
さらに、3月号の「総合解説」では、色が白い軟質小麦粉ならではの、美しい3色パスタのリチェッタも紹介しています(日曜日のメニュー)。
セナトーレ・カッペッリの小麦粉は、パスタだけでなく、パンやピッツァにも使われています。



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“ナーセナトーレ・カッペッリ”、“日曜日のメニュー”の日本語訳は「総合解説」13/14年3月号、“セモリナ粉と水の手打ちパスタ”は13/14年4月号に載っています。
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