今日はイタリア便りです。
では、segnalibroさん、お願いします。
今年も、市が主催する外国人の為のイタリア語講座に通い始めました。
授業は数年前まで使っていた小学校の旧校舎で行われ、生徒のレベルに応じてクラス分けがあります。
今夏、私が住む市は、市が管理する建物を開放して、成人男性の難民40-50人を受け入れました。
県内でこういう建物がオープンするのは3か所目です。
イタリア語をゼロから始める彼らと同じクラスになったモロッコ女子達が、たくさんの男性に交じって授業を受けるのは嫌だと私達のクラスにちょこんと座っていた為、クラスメートの半数はモロッコ女子という構成になりました。
小学校を2年しか行かなかったからアルファベットが読めないという女子もいて、先生はとても大変そう。
相変わらずカオスです。
前回の授業は事件の後だったので、当然パリの話になりました。
彼女たちに聞いてみたいと思うことはたくさんありますが、デリケートな話題ですし、なにより嫌な気分にはさせたくありません。
ちゃんとした教育を受けて育ったと思われるモロッコ女子が1人いるのですが、彼女自らこの話題を口にして、彼女の口から直接思っていることが聞けて、私の心の中のモヤモヤが少しだけ解消しました。
わかったのは、この事件についてみんな心を痛め、苦しんでいるんだということです。
そして今年から、しっかり出席を取るようになりました。
今年の3月、チュニジアの首都チュニスでバルドー博物館襲撃事件が起こりましたが、別の市のイタリア語講座に通う学生が、共犯の疑いがあるとして警察に連れて行かれたそうです。
結局、その学生は全く関係のないことが判明して釈放されたのですが、彼のアリバイを証明した1つが学校の出席簿だったというのが、出席を取るようになった理由です。
先生のそんな話を聞いていたら、突然誰かの携帯が鳴り、コーランが教室内に響き渡りました。
びっくりしていたら、1日5回あるお祈りの時間を知らせるアザーンなのだそうで、今はそんな携帯のアプリがあると教えてくれました。
今まで地下鉄やバス車内で誰かの携帯からコーランが鳴っていたのは、着信音ではなく、お祈りのお知らせ音だったんですね。
初めて知りました。なるほど。
その夜、イタリアのニュースで、ジャーナリストがパリのレプッブリカ広場で男の子にインタビューする映像が流れました。
「ピストルを持った悪い奴らが来て怖いから、ボクはお家を引っ越したい」と言う男の子に、パパが話しかけた言葉がとっても素敵です。
ピストルには、お花で対抗するんだよ、と言って、供えられたお花やロウソクを指し示すパパ。
こんな事件が起こらないように、私にもできる小さなことは何か、ふとした時に考える日々です。
grazie segnalibroさん。
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