産業革命の遺産、紆余曲折あったみたいですが、世界遺産に決定でよかったですね。
ところで、イタリアでも新しい世界遺産が決まりました。
イタリアも、世界遺産の数が多すぎる、という問題があります。
新規に登録したいところは、じっくり長期戦でいこうという考えのようです。
1日遅れたぐらいでは動じない。
今回決まったのは、パレルモのアラブ・ノルマン時代の建築物、モンレアーレとチェファルーの大聖堂。
ミラノエキスポのためのシチリアのアラブ・ノルマン時代の建物を紹介する動画。
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モンレアーレはパレルモ郊外の山の上。
行くはのちょっと大変だけれど、金ぴかのドゥオモはさすがに素晴らしい。
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観光地化されているチェファルーは、パレルモからも行きやすく、バカンスの空気に満ちた町で、大聖堂以外も楽しい。
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シチリアは、ヨーロッパ、アフリカ、アラブが出会った場所なので、文化も食文化もとても複雑です。
ギリシャ人が植民して町を作り、ローマ帝国の一部になり、アラブ人がやってきて支配し、新しい農作物が様々伝わります。
柑橘果実、フィーキ・ディ・インディア、アーモンド、サフラン、ごま、クスクス、甘蔗糖、米、ドルチェ・サラートな味つけ、etc。
シチリア料理の個性的な部分は、ほとんどがこの時代の産物ですね。
アラブ人が約1世紀支配した次にやってきたのが北欧のノルマン人でした。
彼らの時代は、シチリアの発展期。
バッカラなどが普及しました。
その後は神聖ローマ帝国やフランス系、スペイン系、オーストリア系と支配者が入り乱れて、シチリアは没落の一途。
スペインの支配力が強まった時代には、新大陸の産物、トマト、ピーマン、カカオなどが入ってきて、シチリアの食文化は一段と鮮やかになります。
さらに、支配者同士が争う時代が長く続き、山猫のティンバッロに代表される貴族の料理というものが確立していきました。
アラブ・ノルマン時代は、シチリアがもっとも輝いていた時代なんですね。
シチリア料理の歴史の中でも、重要な時代です。
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