今日はイエージの話。
イエージと言えば、ヴェルディッキオ。
ヴェルディッキオ・なんちゃら・なんちゃら・イエージ、のイエージです。
ヴェルディッキオはイタリアの代表的な白ワイン、またはぶどう品種。
メイド・イン・イタリーのぶどうシリーズの切手。
マルケ代表。
↓
なんとこのワイン、「イタリアワイン界のみにくいあひるのこ」と呼ばれていたんだそうです。
つまり、あひるのこは、品質を追求した一部の有名生産者の力によって、白鳥になって世界に飛び立っていったんですねー。
ちなみにフルネームは、ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージDOC。
ヴェルディッキオのことは知っていても、カステッリ・ディ・イエージのことは全然知らない、のでは?
イエージはもちろん町の名前。
イエージの城(複数形)というからには城がたくさんある地方なのか。
なんでも、強力な王がいたのではなく、大領主の城を中心に開けた集落が集まった共同体なんだそうです。
つまり城下町の集まりですねー。
城下町というのは防御のために町を壁で囲む形に発展していくそうですが、イエージの城々も壁で囲まれています。
城の数は12とも14とも16だったとも言われて、ちょっとあいまい。
でも、共通点は、そのレンガの色。
マルケのこの地方のレンガはパンの皮の色と呼ばれているそうです。
パンの皮の色のイエージの壁。
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壁の上には通路があって屋根つき柱廊のようになっています。
その上は3~4階建ての住居部分。
カスカテッリ地区の大きな集落の一つが、クプラモンターナ。
こんな町→動画
小さな集落の一つ、モッロ・ダルバはこんな町→動画
マルケのは丘陵地帯で、海風を受けるため、オリーブやぶどうがよく育つと言われています。
ヴェルディッキオには、カステッリ・ディ・イエージと、マテリカという、2つの有名なDOCがあります。
この2つは、個性が全く違うワインなんだそうですが、その違いを生む最大の要因も海風。
カステッリ地区は海風を受ける比較的海に近い場所にあって、マテリカはもっと内陸にあります。
イエージが海に近いというイメージはなかったけど、イエージの壁は、トルコの海賊の襲撃から守るという目的もあったそう。
町の前を流れている川をさかのぼって来たのかなあ。
とにかく、海風によって、同じヴェルディッキオでも一段とフレッシュで、フルーティーでフローラルで繊細な風味が生まれるんだそうです。
一方、海の影響が少ない内陸のマテリカのヴェルディッキオは、頑丈なボディーを持った、長期熟成に耐える、なめらかなコクを持ったワインになるそうです。
マルケ名物、オリーブのアスコラーナでもつまみながらヴェルディッキオ飲めたら幸せだな~。
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グルメガイド“イエージ”の日本語訳は、「総合解説」2012年7月号に載っています。
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