今日のお題は「乳鉢で作るパスタソース」。
もちろん、有名なのはペスト・ジェノヴェーゼ。
この他にも、クルミのソース、空豆のソースなど、リグーリア料理には、このタイプのソースがたくさんあります。
リグーリアの市場の風景。
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ペスト・ジェノヴェーゼ。
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ペストは乳鉢で作るのとミキサーで作るのでは出来上がりがかなり違います。
まず、材料をすり潰すとエッセンスオイルが出ます。
このオイルが出るようにすり潰すのがポイント。
材料も、オイルがたっぷり含まれる若くて瑞々しいものを使います。
上から叩きつぶすのはNGです。
ミキサーだと粉砕するので熱を帯びて空気に触れ、酸化の確率が高くなります。
歯ごたえも、ミキサーだと均質でなめらかですが、乳鉢だと適度な粗さと腰が残って歯ごたえがあるのに軽いフレッシュな仕上がり。
すり潰しやすい材料の量は乳鉢の半分以下。
にんにくをすり潰すには直径20㎝必要だそうです。
世界最大の乳鉢だって。
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直径20センチのカッラーラの大理石の乳鉢。
乳鉢には、大きさも色も形も、色んなものがありますが、イタリア料理の乳鉢のイメージは、まさにこれ。
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バジリコの季節じゃない時に作るペストのバリエーションの一つに、イタリアンパセリのペスト、というのがあります。
面白そう、と思って動画を探してみたら、美味しそうなのがありましたよ。
ブロッコリー、アンチョビ、イタリアンパセリ、コラトゥーラのペスト。
ただし、ミキサーで作ります。
動画はこちら。
アサリとイタリアンパセリのペストのスパゲッティも美味しそう。
料理の動画はこちら。
どの動画もミキサーばかり。
結局、乳鉢で作れば美味しいということは分っていても、実際に使っている人は少なそうですねー。
そういえば、無印良品で大理石の乳鉢を売ってるのを見かけました。
買う人がいるのなら、乳鉢を使って料理を作る人もいるはず。
乳鉢ですり潰したソースは、パスタに最適ですよー。
バジリコとにんにく以外にも、アンチョビ、ルーコラ、空豆、オリーブ、ドライトマト、くるみ、アーモンド、ペコリーノ、パルミジャーノ、パンあたりが一般的な材料です。
あ、肝心なものを忘れていた、マイルドなオリーブオイルもだ。
それと、マジョラムを入れるとリグーリア風。
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「乳鉢で作るパスタソース」の記事とリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2012年5月号に載っています。
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