イタリアの空豆。
イタリアでは、空豆と言えばペコリーノ。
空豆はとにかく歴史の古い豆で、スイスの新石器時代の遺跡やエジプトの墓からも見つかっています。
古代ローマには、空豆(fava)が語源のファービFabiという名前の有力者一族もいました。
ローマでは、5月1日に空豆とペコリーノ・ロマーノを食べるのが伝統。
しかも、戸外でカステッリのワインを飲みながらなら、より本格的。
トスカーナでも、春に若い空豆が出回る時期には、生の空豆、ペコリーノ・トスカーノ・フレスコ、サラミという組み合わせが伝統的。
今回は空豆のパスタのリチェッタをいくつかどうぞ。
↓空豆とペコリーノのパスタ。
パスタはニョッケッティ・サルディ。
・にんにくの香りをつけたオリーブオイルに刻んだパンチェッタを入れてソッフリットに。
・ここに空豆を入れて強火でなじませ、白ワインをかけて弱火で煮ます。
・ニョッケッティをゆでて空豆に加え、なじませます。
・皿に盛り付けたら薄く削ったペコリーノ・フレスコをのせて粗挽き黒こしょうを散らし、オイルを回しかけて出来上がり。
リゾットでも応用できます。
↓シチリアのオステリーア・ベッリーニ(カルタニッセッタ)の空豆のパスタ。
市場での買い物の仕方の勉強にもなります。
店のwebページはこちら。
まずは市場で食材を購入。
最初に買ったのは、フィノッキエットと、マッツァレッラというカルタニッセッタではよく使われる野草。
次はリコッタ・サラータ・インフォルナータと羊のリコッタ・フレスカ。
そして空豆、グリーンピース、葉玉ねぎ。
最後はエノテーカで料理に合う白ワインを購入。
ぶどうのアロマのある極辛口でない白ワイン、ということで、ジビッボの辛口を選択。
パスタは硬質小麦粉のカヴァッリ。
カヴァテッリと同じものですね。
偶然にもニョッケッティ・サルディとよく似てますねえ。
作り方は
・まず、フィノッキエットとマッツァレッラは別々にゆでて刻んでおきます。
・フライパンに生の空豆、生のグリーンピースの順で加えてオリーブオイルでソッフリット。
・そこにフィノッキエットのゆで汁、塩、こしょうを加えて10分煮ます。
・パスタをフィノッキエットのゆで汁でゆでます。
・空豆に野草と葉玉ねぎを加えて5分煮ます。
・フライパンにパスタと豆類を入れてなじませ、リコッタ・フレスカを加えて溶けない程度にざっと混ぜます。
・仕上げにリコッタ・サラータとこしょうを散らし、オイルを回しかけます。
ペコリーノがリコッタ・サラータになるとシチリアの味になる訳ですね。
最後は、Ricette di osterie d'Italiaシリーズの『Cucina Regionale』から、珍しいヴァッレ・ダオスタのパスタです。
コーニュCogneのLa Brasserie du Bon Becのリチェッタです。
ファヴォーFavò
材料:8人分
粗く崩した黒パン(乾燥したもの)・・8つかみ
ディタリーニなどのショートパスタ・・400g
鞘から出した生の空豆・・200g
トマトソース・・大さじ8
フォンティーナ・・300g
バター・・200g
塩
・空豆をゆでる。 ・同じ湯でパスタをゆでる。 ・ソテーパンにパスタ、空豆、トマトソース、薄く切ったフォンティーナを入れてマンテカーレし、弱火にかけておく。 ・バターを熱し、黄金色になったらパンを入れて炒める。これをソテーパンに加える。 |
ヴァッレ・ダオスタの空豆のパスタは、地元のチーズ、フォンティーナとの組み合わせですね。
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空豆のパスタ、おいしそうですね。簡単そうだしやってみたい。サルデーニャでは、下茹でしないで生のまま空豆を放り込むんですか?強火で。ワインで蒸し煮されるってことで、可なんですね。
返信削除しかし、トスカーナの生の空豆っておなか壊しそうなイメージ(笑)
くるりさん
返信削除空豆のパスタ、適当に作ってみたら美味しかったです。
でも、スパゲッティのソースにしたら麺とからまなくて、空豆だけ残っちゃいました。
やっぱりショートパスタ向きなんですね。
生の空豆でおなかを壊す?
くるりさんが?
ディープなイタリアを食べ尽くしてるくるりさんが、それはないない。