2009年7月16日木曜日

ババのリチェッタ

今日はババのリチェッタ編。


ナポリのパスティッチェリーアのババ, photo by by skinnydiver


まずは、『ラ・クチーナ・イタリアーナ』のリチェッタ。
こちらで紹介されています。
ババの大きさは色々ですが、これは小型で、ホイップクリームで飾るバージョンです。

Il Babà

材料:16個分
 小麦粉・・250g
 生イースト・・12g
 バター・・125g
 牛乳・・40g
 砂糖・・25g
 卵黄・・3個
 バニラパウダー・・1袋
 レモン、塩
 型用バターと小麦粉

シロップとトッピング
 砂糖・・400g
 水・・750cc
 ラム酒・・200g
 あんずジャム
 ホイップクリーム

・小麦粉150gとぬるま湯85ccで溶いたイーストを混ぜて約30分発酵させ、残りの小麦粉、塩少々、バニラパウダー、砂糖、レモンの皮のすりおろし、卵黄、柔らかくしたバター、牛乳を加えてニーダーでこねる。
・弾力のある均質の生地になったら覆いをし、2倍の大きさになるまで発酵させる。
・台に移してさっとこね、16個に丸めて型(バターを塗って小麦粉をまぶしておく)に入れる。
・30分発酵させ、170℃のオーブンで30分焼く。
・ラム酒、砂糖、水を5分沸騰させてシロップにする。
・ババが熱いうちに型から出してあんずジャムを塗り、シロップに浸す。
・ババを半分に切り、たっぷりのホイップクリームで飾る。



・生地を少量ずつ取り分けて型に入れる作業は、前回紹介した動画の職人さんのように、むにゅっと押し出してポイッと入れるのが正統派のよう。

・ある職人さんは、小麦粉はマニトバ粉がいいと言っています。

・ナポリのパスティッチェリーア・スカトゥルキオでは、シロップ(配合は秘密らしい)に15~20分浸したら、まるでスポンジのように水気を絞るんだそうです。
それでも魔法のように元の形に戻る!
シロップには、カンパーニアのリキュール、ストレーガを加えているという話も。


ストレーガ, photo by kyz


スカトゥルキオのババは1個1.30ユーロ(約180円)。



次は、『Specialita' d'Italia』のリチェッタ。

材料:6個分
 小麦粉・・350g
 生イースト・・40g
 溶かしバター・・200g
 牛乳・・150cc
 砂糖・・20g
 卵黄・・6個
 卵白・・6個
 塩・・一つまみ

シロップ
 砂糖・・500g
 水・・1リットル
 ラム酒・・40cc
 レモンの皮のすりおろし・・1個分

・温めた牛乳少々でイーストを溶き、小麦粉を少しずつ加える。これを2倍の大きさになるまで発酵させる。
・卵黄、バター、砂糖を軽く泡立つまでホイップする。卵白と塩を堅く泡立てる。発酵させた生地に泡立てた卵黄を加え、さらに卵白適量を加えて適度な堅さにする。
・生地を小さな型か直径26㎝の型に入れ、2倍の大きさになるまで発酵させる。180度のオーブンで40分焼く。
・水に砂糖を加えて沸騰させ、弱火で10分熱してシロップにする。冷めたらラム酒とレモンの皮を加える。
・ババを皿にあけてシロップをかける。皿に落ちたシロップは再びババにかける。
・アマレーナのジャム、ホイップクリーム、生のいちご、ザバイオーネなどを添えてもよい。


この方法だとアルコールは飛ばないですねー。
シロップを火から下ろす直前にラム酒を加え、熱いシロップをババにかけて冷めたら仕上げに少量のラム酒を散らす、というリチェッタもあります。

『ヴィエ・デル・グスト』では、ナポリのババのお勧めの店として、スカトゥルキオと、もう一軒、こちらも老舗のカッラトゥーロを紹介しています。
これがカッラトゥーロのババ



よく見たら、ババの上にプルチネッラが乗ってスフォリアテッラを食べているという、ナポリの街角の看板, photo by Kliò


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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2008年2月号
“ババ”の記事の解説は、「総合解説」'07&'08年2月号、P.31に載っています。


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