昨日に続いて、イタリアの貝の話です。
今日はファゾラーリ fasolari 。
『ア・ターヴォラ』の記事の解説です。
ファゾラーリのリングイーネ, photo by Gia D. Parsons
様々な色があるアサリと違って、ファゾラーリの殻は、茶色地のチェックのような模様。
身の特徴は、オレンジ色の足。
ファゾラーリの学名は、Callista chione 。
和名は、ヨーロッパワスレガイ、というらしいです。
マルスダレガイ科で、ハマグリやアサリの仲間。
長さは5~10cmで、アサリより大型。
海岸から8~10海里離れた、深さ12m以上の海底にいます。
採取が許可されているのは、フリウリからヴェネチアにかけてのアドリア海北部。
約60隻の船と150人の漁師さんがファゾラーリ漁に従事しているそうです。
ファゾラーリは、生で食べたり、パスタやグラティナートなどにするのが一般的。
でも、ビックリするのがこの光景。
↓
www.pubblicitaitalia.com
大きなものは、そのままだと硬いので、オレンジの足の部分を肉叩きで叩いて、柔らかくするんだそうです。
いったいどれだけ硬いんでしょうねえ。
それに、叩いてどれくらい柔らかくするのか、気になるなあ。
イタリア人が好む貝の硬さはとは、どの程度のものなのか・・・。
有名シェフの中にも、ファゾラーリがお気に入りの人がいます。
北アドリア海の漁師さんたちが推薦しているのは、パオロ・テヴェリーニ氏。
バーニョ・ディ・ロマーニャ(エミリア・ロマーニャ)の、ホテル&エステ付き高級リストランテ、パオロ・テヴェリーニのシェフです。
hpはこちら
www.paoloteverini.it
シェフのオリジナルのファゾラーリ料理の1つがこれ。
www.mangiarebene.com
ファゾラーリとアスパラジ・ディ・マーレのペンノーニ。
材料は、ファゾラーリ、アスパラジ・ディ・マーレ、パスタ、トマト、にんにく、オリーブオイルというシンプルなもの。
貝はナイフで殻から出したら刻んでしまいます。
これをトマトの小角切り、ゆでたアスパラジ・ディ・マーレ、貝の汁と一緒に、オリーブオイルとにんにくのソッフリットに入れてさっと煮る、というもの。
ちなみに、アスパラジ・ディ・マーレは海岸に生える草で、英名はシーアスパラガス、和名はアッケシソウ。
この人が、パオロ・テヴェリーニさん。
料理を説明していますが、ファゾラーリは使っていません。
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“ファゾラーリ”のリチェッタは、「総合解説」'06&'07年7月号、P.9に載っています。
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