イタリアの国民的な料理書を書いた人物、ペッレグリーノ・アルトゥージの話、その2です。
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アルトゥージの自伝。後に見つかって出版されました。
アルトゥージが生きた時代は、イタリア統一の前後。
7人兄弟で、唯一の男の子、という家庭でした。
フォルリンポポリから移り住んだフィレンツェでは、絹商人として成功を収める一方で、彼は、文学と料理にも情熱を注ぎました。
45歳(!)で仕事から引退した後は、執筆活動に取り組み、3冊の本を書きます。
まずは、詩人の伝記などを2冊、自費出版。
でも、あまり売れませんでした。
そして3冊目が、料理書の、『La Scienza in cucina e l'Arte di Mangiar bene』。
当初、本の評判はあまり芳しくなく、出版社からも断られて、これも自費出版。
1000冊印刷されました。
1891年のことです。
本が欲しい人は、アルトゥージか印刷所に手紙を書いて注文する、というシステムでした。
ところがその後、本はどんどん売れていき、結局、彼が亡くなる1911年までの20年間で、14版を重ねます。
さらに20年後の1931年には32版に達し、とうとう、『ピノッキオ』、『いいなづけ』に並ぶイタリアの国民的ベストセラーとなったのでした。
いつの間にかこの本は、『アルトゥージ』と呼ばれるようになりました。
確かに、『La Scienza in cucina e l'Arte di Mangiar bene』では長いし、意味がよくわからないですよね。
このタイトル、硬く訳せば、「料理における理論と美食法」、のような意味ですが、現代語にすれば、「リチェッタとうんちく」。
実際この本には、790に及ぶリチェッタと、アルトゥージ独特の観点のうんちくが書かれています。
アルトゥージの本のPV
さて次は、本の中身の話です。
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関連誌;『サーレ&ペペ』2006年6月号(クレアパッソで販売中)
“アルトゥージのチェーナ”の日本語訳は、「総合解説」'06年&'07年6月号、P.2に載っています。
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