2014年10月30日木曜日

キャロブ


今日はイタリア便りです。
では、segnalibroさん、お願いしまーす。


町内の八百屋さんの軒先も、すっかり秋の装いになりました。
 
carrube


栗にかぼちゃに・・・えっ、この豆みたいなの、なに?
初めて見ました!

carrube


八百屋のおじさんに尋ねたところ、昔はシチリアでよく食べられていたけれど、今はもう馬や牛しか食べないかも・・・。
Frutta dimenticata忘れられた果実の一つで、Carrubaというのだと教えてくれました。
これ、鞘を乾燥させたもので、鞘ごとかじるのだそうです。
味見用に数本いただいちゃいました。
種は固くて食べれないから出すように、とのこと。

carruba


ほんのり甘味があって、なんというか、敢えて言うと、干しイモを食べているみたい。
テレビを見ながら食べると、女子にはクセになりそうな味です。フフフ。
帰宅後、早速調べてみました。
カッルーバ。日本語ではイナゴ豆。
キャロブとも呼ばれていて、wiki先生によると種は均一性が高く、昔は重さの単位として使われていたそうで、宝石の質量を表す単位カラットの語源はこれなんだとか。
その話、聞いたことあるかもー!!
夏にシチリアに行った時、車窓に見える特徴的な植物は3種類あると聞きました。
うちわサボテンと、100年に1度しか花が咲かないと言われるリュウゼツ蘭(しかし、ボコボコ咲いていた)、そしてカラットの語源になったキャロブの木だと教えてもらったのですが、キャロブだけ分からなかったんです。
あー、これがキャロブなのね。
豆みたいだけれど、木なのかな?
キャロブは地中海沿岸原産の植物で、イタリアではトスカーナが分布の北限らしいのこと。 私の住む地域にはないので、ネットからお借りしたお写真がこちら。

carrubo


うーん、こんな大木の木陰で、本を読みながらお昼寝したら気持ちいいだろうなぁ。
キャロブは高さ7~10mの常緑樹。
ゆっくりと成長する木で、樹齢500年になるものもあるそうです。
丈夫なので、家具や工具類の持ち手、煙草のパイプなどに使われるのだとか。
キャロブのテーブルセットとか、

legno di carrubo

クルミとキャロブのライティングデスク。19Cのアンティーク。

noce e carrubo

Amazon.itでは、キャロブの木で作ったお箸と箸置きのセットが販売されていました。
シチリアのラグーザでは、現在でもキャロブの実を収穫しているそうですが、ラグザーノ cosacavaddu という伝統のチーズを作る際には、大桶と押し型は栗の木、撹拌する棒はオレンジの木、そしてキャロブの薪で温めたお湯を使うというのが古くからの方法なのだそうです。
こんなチーズです。おいしそう。

cosacavaddu

さて、この話を日本でヨガの先生をしている幼馴染に話したところ、ベジタリアンはチョコレートの代わりにキャロブのお菓子を食べてるよ、と教えてくれました。
キャロブの実のパウダーを使うと、動物性食品を含まないチョコレート風味のお菓子が作れるのだそうです。
なるほどー。
イタリアでのキャロブのレシピを調べてみると、パウダーをパスタやニョッキに練り込んだり、タルトやビスコッティに混ぜたりするものが多いようです。
また、実を粗く砕いて数日間水につけたものを漉して煮詰め、シロップにする、というものもありました。
お好みで、レモンやオレンジの皮を加えてもいいそうですが、昔は咳やのどの痛みに効くとのことで、このシロップを飲んだそうです。
さらには王道、アルコールに漬けるというのもありました。これは、サルデーニャ産。

liquore di carrube

サルデーニャのリキュールといえばミルトですが、これも同じく食後酒。
デザートと一緒に飲んでもよいし、ジェラートに添えてもよいとのこと。
チョコレート風味になるのかしら。
町内の八百屋さんのキャロブはプーリア産でした。
オリーブの木は法律で保護されて、勝手に伐採してはいけないことはよく知られていますが、プーリア州では、キャロブの木も保護の対象なのだそうです。
ちなみにキャロブの生産量は、スペインとイタリアで全体の50%を占めており、続いてモロッコ、ポルトガル、トルコ、ギリシャ・・・あれ、なんだかオリーブの生産国と重なりますね。
後日、改めてキャロブを買いに行くと、私の前に並んだ上品なシニョーラがごっそり買い占めていました。
なんだ、やっぱりイタリア人も食べるのだわー、と思ったら、レバノン出身のご婦人でした。
故郷を思い出す懐かしの食べ物で、レバノンでも鞘ごとかじるのだそうです。
キャロブはまさに地中海世界の味なんですね!!
私も気に入っちゃいました。


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2014年10月27日月曜日

ラッテ・ディ・スオチェーラ

今発売中の「総合解説」の中で、私的に一番衝撃的だったリチェッタは、
「latte di suocera」です。
日本語に訳すと「姑のミルク」です。
ぶ、不気味すぎる。
手作りキュールのリチェッタの一つなんですが、こんな衝撃的な名前の飲み物なのに、記事には何の解説もなし。
ということは、イタリア人がよく知っている飲み物なんですね。

こちらのwiki先生によると、19世紀半ばにボルトロ・ザニンといういう人がヴィチェンツァ県のズリアーノというところで造った蒸留酒で、特徴は75度というアルコール度の高さ。
ぶどうの搾り滓と高山の野草をアルコールに浸して仕上げにオークの樽で寝かせています。
なぜか不気味におどろおどろしいラベルは、1895年の販売当初からのデザイン。
ディスティッレリーア・ザニンのwebページはこちら

飲み込んだ時の喉や胃袋の焼けるような感じが、姑さんのいやみそっくりだったからこう名付けたんだって。
ボルトロ・ザニンさん、どんな嫁姑問題抱えてたの?
 ↓



ラッテという名前でも、こはく色でカラメル風味、ドライフルーツやカカオの香りが感じられるお酒なんだそうです。
でも、こんなのストレートで飲むもんじゃない。

それにしても、こんな世界的に見ても異常にアルコール度の高いお酒の造り方を家庭料理の雑誌で紹介するって、どんだけ職人気質なんだイタリア人。
しかも、親切に家庭で作りやすいようにというアレンジまで加えてるから、度数の高いアルコールさえあれば、ほんとに簡単にできちゃうんですよ、これが。

しかも、紹介しているリチェッタは、なんと牛乳で作るリモンチェッロ風という、斜め上をいくアレンジ。

この記事では、さらに、バジリコで作るバジリチェッロなるお酒まで造り方を紹介してます。



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ラッテ・ディ・スオチェーラのリチェッタを含む“自家製スピリッツ”の記事の日本語訳は「総合解説」2012年7月号に載っています。

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2014年10月23日木曜日

ベドーニ・エジディオのパルマの生ハム

今日はパルマの生ハムの話。

恒例、ガンベロ・ロッソの食材ベスト10のコーナーで、パルマの生ハムナンバー1に選ばれたのは、
ベドーニ・エジディオという地元ではよく知られたメーカー。
webページはこちら

チブス・ヴィジットパルマの同社のブース。
 
壁には「ガンベロ・ロッソでナンバー1」のポスターが、どーんと貼られています。
記事が出たのは2年前ですが、いまだに威力を発揮しているようです。
 ↓


ナンバー1に選ばれたのは、彼らの24か月熟成の生ハムでした。
ちなみに、パルマの生ハムは、9kg以上のものは最低12か月熟成させる、と定められていますが、上限はないのでたいていがもっと長く熟成させます。

熟成させると、タンパク質分解の過程でチロシンというアミノ酸ができます。
パルミジャーノのような長期熟成チーズにもあることか知られていますが、なかなか優れもののアミノ酸のようです。
長期熟成させると旨みは増しますが、その分、新鮮さやしっとり感が失われます。
ところが、このメーカーの生ハムは、コクと柔らかさと艶を合わせ持って、フレッシュさと複雑なアロマが同居しているのだそうです。
こういう味を出せるのは、特殊な機械ではなく、代々受け継がれてきた職人技。
生ハム作りは、独自の気候条件や職人の経験と腕に左右されるんですね。
熟成期間が長くなるほど、職人技の要素も大きくなるでしょう。

1963年のパルマの生ハムのPV。
50年前でも今と何も変わらず、パルマの空気と職人の腕が生ハム作りの秘密だと語っています。
 ↓



生ハムは豚肉、塩、時間が作る職人技の結晶なんですね。



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"パルマの生ハム、ベスト10"の記事の日本語解説は、「総合解説」2012年6月号に載っています。

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2014年10月20日月曜日

サン・ダニエーレの生ハム

今日は生ハムの話。

メイド・イン・イタリーの食材の代表各の生ハムですが、有名なのはパルマの生ハムとサン・ダニエーレの生ハム。

とは言っても、サン・ダニエーレの生ハムは、知名度の割には日本でお目にかかる機会はそう多くはないですよね。
そもそも、パルマとサン・ダニエーレの生ハムはどこが違うのでしょうか。

上がパルマ、下がサン・ダニエーレ。
 ↓





足がついていれば、まだ、サン・ダニエーレだと分る。
 ↓


でもこうなるともう分らない。
これはパルマの生ハム。
 ↓




なにしろ、パルマとサン・ダニエーレでは、原料となる豚は、どちらもイタリア中~北部の10の州で飼育された月齢9か月以上で重さ160㎏の豚。
どちらも、海風と山風が出会い、湿気をもたらす川がある場所。

はっきり言ってそっくり。
ところが、そんな両者が、決定的に違う点が一つあるんです。
さー、なんでしょう?

熟成期間?
確かに違うけど、法律で定められているのは最低熟成期間で、違いは1、2か月の範囲です。

答えは、ずばり生産量。

パルマの生ハムの生産量はサン・ダニエーレの生ハムの3倍以上です。
そもそも、サン・ダニエーレの生ハムは、サン・ダニエーレ・ディ・フリウリというコムーネだけで造られています。
造り手は約30軒で、年間生産量は270万本。
一方、パルマの生ハムの管理組合に属する造り手は、パルマ県全域に約160軒。
年間生産量は900万本。

イタリアの食材の場合、日本で普及するかどうかは生産量がたっぷりあるかどうかにかなり左右されると思うので、この少なさじゃあ、日本まではなかなか入ってきませんねえ。

なので、サン・ダニエーレの生ハムは、機会があったら、必ず味見しといたほうがいい食材ですねー。

サン・ダニエーレの見分け方を教える動画。
 ↓


サン・ダニエーレはフリウリのウーディネ県の町。
生ハムの生産者が中心となった生ハム祭り。
 ↓

 

サン・ダニエーレはこんな町




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参考にした記事、“パルマの生ハム、ベスト10/ガンベロ・ロッソ”の日本語訳は「総合解説」2012年6月号に載っています。

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2014年10月16日木曜日

ファビオ・バルバッリーニシェフ

今日はヴァッレ・ダオスタのリストランテ、ラ・カッソーレのシェフの話。
ヴァッレ・ダオスタの高級ホテル・モンブラン・ヴィラージュ内のレストランで、2011年にミシュラン1つ星になりました。
店名は、La Cassoletteと書きます。
発音違っていたらごめんなさい。
ヴァッレ・ダオスタはフランス語も公用語だそうで、前回のお題のサルデーニャのカッソーラがスペイン系だということを考えると、まったく、イタリアはふところ広いですねー。
ところで、「総合解説」2012年6月号では、ファビオ・バルバッリーニ氏をこのレストランのシェフとして紹介しています。

彼の料理はとても独創的で、高級食材を使うツボを心得ている、という印象を受けました。
山小屋風レストランにはもったいないほどの洗練されたシェフだなと思ったら、実は彼は、アンティカ・オステリーア・デル・ポンテのエツィオ・サンティン氏の秘蔵っ子だったんですねー。
『クチーナ・エ・ヴィーニ』にこの記事が出た2か月後には、アンテイカ・オステリーアの新シェフとしてサンティン氏の元へ移ってしまいました。

新旧のお二人。
新人は1974年生まれ。




アンティカ・オステリーア・デル・ポンテのシェフとして料理を紹介するバルバッリーニシェフ。
料理はファッソーネ牛のカルパッチョのラスパドゥーラがけ。
 ↓



「総合解説」に載せたリチェタは、ホワイトアスパラガスに椎茸とキヌアを組み合わせたり、そのキヌアもコライユで煮たり、かぶのカンディートをカンパリソーダで煮るなど、料理の色彩もなかなか面白いです。
発想が自由自在な人のようです。

今後の活躍が楽しみですね。

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リストランテ・ラ・カッソーレのファビオ・バルバッリーニシェフのリチェタは、「総合解説」2012年6月号に載っています。

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2014年10月14日火曜日

サルデーニャのカッソーラ

今日はサルデーニャ料理、カッソーラcassolaの話。
サルデーニャ風ズッパ・ディ・ペッシェです。
こんな料理(動画)、(写真)。

イタリア各地にあるズッパ・ディ・ペッシェと比べて、どこが違うかいうと、サルデーニャの地魚とトマトを使う、ということ以外、あまり見つかりませんが、バリエーションとしてゴージャスにしたい時は
・イセエビを入れる。
・パンの代わりにフレーグラを入れてスープを吸わせる、というのが、いかにもサルデーニャ風。

フレーグラはアサリやイセエビが有名ですが、見るからにシーフードと相性がよさそう。
ムール貝とヤリイカのフレーグラ。
 ↓


しかし、カッソーラという、おそらく鍋(カッセルオーラ)という言葉が語源だろうと考えられるこの名前、どこにでもありそうでややインパクトインに欠けます。
本場とみなされているのはカリアリ。

サルデーニャ料理を語る時に必ず出てくる話題、サルデーニャ人は元々は海の暮らしとは無縁だった、つまりサルデーニャの伝統料理は、漁師より羊飼いと農民の暮らしに深く根付いている、という話。
どこから見ても立派な魚料理のカッソーラも例外ではなく、ルーツはスペイン料理のようです。
でも、カッソーラは今ではサルデーニャを代表する重要な料理なんだそうです。

数年前から、9月末~10月初めに、オリスターノ県のネオネーリという町で、フレーグラとカッソーラ祭りと言うのが開催されています。
島の中央部にある町で、東西南北、どこをみても海からは遠く離れています。
そんな場所でズッパ・ディ・ペッシェの祭りというのはとても不思議ですが、どうやら、主役はフレーグラで、カッソーラは脇役のよう。
シェフたちのコンクール形式でフレーグラ料理を競いあいます。

去年の祭り

カッソーラは要予約というレストランが多いようですが、カリアリで、予約する価値がある店として『サーレ・エ・ぺぺ』誌が勧めるのは、アンテイカ・オスタリーア。
店のwebページはこちら


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“サルデーニャ風カッソーラ”の記事とリチェッタの日本語訳、お勧めレストランの情報は「総合解説」2012年6月号に載っています。

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2014年10月9日木曜日

フォカッチャとワイン


今日はワインとフォカッチャの話。
総合解説」2012年6月号には、“具を挟むフォカッチャ”のリチェッタを載せましたが、さらにもう1つ、“フォカッチャに合わせるワイン”と言う記事も訳しています。
どちらも『サーレ・エ・ペペ』の記事で、リチェッタを紹介した具を挟むフォカッチャに合わせたワインを選んでいます。

まず、具を挟むフォカッチャとは、間に具を挟んだり、生地に具を練り込んだりした、“フォカッチャ・ファルチータ”と総称されるフォカッチャです。

ガーリックとチーズのフォカッチャ。
 ↓


アーテイチョーク詰め
 ↓



リチェッタを紹介しているのは、トマトのフリッターの具、ジャガイモと玉ねぎのフォカッチャ・ラグザーナ、ズッキーニとミニトマト入り、オリーブのマリネ入り、パプリカ、アンチョビ、バジリコの具、サルシッチャと玉ねぎ入り、と、どれも地方色があって素朴。
具は野菜が中心です。

これらには、どんなワインが合うのでしょうか。
ソムリエのサンドロ・サンジョルジ氏のお勧めを見てみましょうか。

まず、ワインを選ぶ時の基本は、ワインと炭水化物の組み合わせのルールが合てはまります。
つまり、詰め物をフォカッチャなしで食べる場合より、味が薄まります。
だから、ワインはボディーが強くないものが合います。
例えば、サルシッチャ単独なら、エネルギーがあるバルベーラ・ダスティ。
フォカッチャの具にしたら、軽快なドルチェット・ダルバ。
といった具合です。
なるほど~。

具体的には、こちらのドルチェット・ダルバ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロをお勧めしています。
サルシッチャだけでなく、サラミなどの腸詰の具にも合います。
コルデーロ・ディ・モンテゼーネロはこんなカンティーナ
バローロが有名だけど、ドルチェット・ダルバは盲点でしたねー。
ドルチェット・ダルバはフレッシュで軽い味。
高級ワインメーカーのお手頃ワインをフォカッチャと組み合わせるなんて、地元の人ならではの贅沢。

次は、じゃがいもと玉ねぎをスライスしてペコリーノで調味し、生地の間にはさんで焼いた野菜の具のフォカッチャ・ラグザーナ。

組み合わせるお勧めワインは、シチリア東部のネロ・ダーヴォラ。
具体的には、チェラスオーロ・ディ・ヴイットーリア・ヴァッレ・デッラカーテ
ラグーザの、ネロ・ダーヴォラ主体のワインです。
まさにぴったり。
こんなカンティーナ

北のピエモンテと南のシチリア、イタリアの両端で個性的なフレッシュなワインが作られているんですねー。
どうやらディープな地元料理を出すトラットリーアでハウスワインにしているような、気さくで適度に厚みのあるワインを選べば間違いなさそう。


赤玉ねぎ、ドライトマト、ローズマリーのフォカッチャ。
 ↓


どんなワインが合うでしょうか。


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“具を挟むフォカッチャ”のリチェッタと“フォカッチャに合わせるワイン”の記事の日本語訳は「総合解説」2012年6月号に載っています。

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2014年10月6日月曜日

アマルフィ海岸の料理

今日は「総合解説」2012年6月号から、面白そうな料理を。

まず、“レモンの葉のモッツッァレッラはさみ焼き”です。

アマルフィのレモン
 ↓
Lemons


レモンの産地として知られるアマルフィ海岸地方では、レモンは捨てるところがないと言うそうで、スカモルツァやモッツァレッラといったとろけるチーズを挟んで炭焼きにするんだそうです。
モッツッァレッラとオイル漬けドライトマト、アーモンドをレモンの葉ではさんでバーベキューの網に乗せて焼くだけ。

すごく簡単そうですが、残念ながらレモンの葉が手に入らない。
庭やベランダでレモンを育てている人は、ぜひお試しを。


下の動画では、ポルペッテをレモンの葉ではさんでフライパンで焼いてます。
 ↓



レモンの木
 ↓



やっぱり地中海のものを温帯で育てるのは難しいですよねー。

アマルフィの有名パスティッチェリーア、パンサのドルチェ

Italian desserts at Pasticceria Andrea Pansa in Amalfi, Italy...

右下のレモンのデリツィアが美味しそう。

アマルフィ地方のグルメガイドの記事の中には、見慣れない料理がありました。

“ンドゥンデリndunderi”。

外見はどう見てもニョッキですが、じゃがいもは使いません。
リコッタと小麦粉の生地です。
ミノーリの料理です。






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“レモンの葉包み焼き”と“ンドゥンデリ”のリチェッタ、アマルフィのグルメガイドの記事の日本語訳は、「総合解説」2012年6月号に載っています。

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2014年10月2日木曜日

自家製フレッシュチーズ

今日のお題はチーズです。
チーズと言っても手作りフレッシュチーズの話。
家庭料理の本にチーズの造り方が載るなんて、さすがイタリアだなあ。
しかも冒頭にいきなり、ミルクは牛乳だけでなく、羊や山羊でも大丈夫。という解説。
日本の料理雑誌ではぜったい見ることのない説明だなあ。
しかも、チーズを作った後に残ったホエーを使ってリコッタを作るところまで説明してます。
リコッタを作るまでがチーズ造りですね。

Homemade cheese
Homemade cheese / Stefano Chiarelli



リチェッタを見る限り、手に入れにくいのはレンネットぐらい。
イタリアでは市販されてるんですね。
レンネツトはイタリア語ではcaglio。
基本は、まずミルクを温め、レンネットを加えて固める。
カードを砕いてホエーを出す。
この過程でどれだけホエーを抜くかによってフレッシュチーズや軽く熟成させるプリーモサーレ、カチョッタといった硬さの違うチーズになります。
その後塩を加えて熟成。

フレッシュチーズ
 ↓
 
 


短期熟成チーズ。
 ↓



伝統的なイタリアのチーズの造り方をマスターすれば、プローヴォラやモツッァレッラも作れちゃう。
プーリアの農家の自家製チーズ(プローヴォラ、リコッタ)。

リコッタの造り方(超簡単)が分れば、たとえチーズ造りに失敗しても、リコッタはできる。

『ラ・クチーナ・イタリアーナ』のとても興味深い記事でした。


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“自家製フレッシュチーズ”のリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2012年6月号に載っています。

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