2018年8月6日月曜日

ドロミテの牛乳とパンとハーブのストランゴラプレーティ

今日はストランゴラプレーティの話。
トレント地方の料理です。

今月の「総合解説」では、この料理の背景を解説しています。
ストランゴラプレーティstrangolapretiと、ストロッツァプレーティstrozzapretiは、どちらもよく似た名前の料理ですが、前者はニョッキ、後者はねじって整形するショートパスタで、出来上がりは全く違います。

ストロッツァプレーティ。
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よく見れば、この2つは、どちらにもプレーティという言葉がついています。
カトリックの司祭のことです。
その前につく、ストランゴラとストロッツァも、なんとなく似ていますが、どちらにも、首を絞めるという、物騒な意味があります。

ストロッツァプレーティは、中央~南イタリアがルーツの料理。
トスカーナのヌーディ、ウンブリアのストロンゴッツィ、ラツィオのスパゲットーニ、ナポリのニョッキなど、様々な形態があります。

ストランゴラプレーティは、北イタリアのトレントの料理として知られています。

ストランゴラプレーティという名前の由来には諸説ありますが、この記事の説は、かなり信憑性がありました。
逆に言えば、一番マイルドでありそうな話。
詳細は「総合解説」をご覧ください。

さて、トレントのストランゴラプレーティは、カネデルリをシンプルにした貧しい庶民の料理がルーツで、地方料理としての真髄は、ドロミティ地方のもっとも基本の食材、パン、牛乳、ハーブです。
でも、イタリア料理として全国区になるにつれて、ほうれん草やビエトラが主役になりました。

ドロミティ地方 見てるだけで涼しくなります。
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ドロミティ地方の料理
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ストランゴラプレーティ
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現代では、パンは最低2日たった、スパッカティーナspaccatina(こんなパン)やミケッタが一般的。

猛暑の北半球でトレントは素敵な避暑地かも・・・なんて思ったら、
トレントでも夏は暑い、と言う人が。
ついでにトレントではみんなドイツ語を話してりんごを食べていると思っているとか、
イタリア人でもトレントの固定概念にはかなり誤解があるようです。
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“ストランゴラプレーティ”の記事の日本語訳は「総合解説」2016年3月号に載っています。
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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...