今日はストランゴラプレーティの話。
トレント地方の料理です。
今月の「総合解説」では、この料理の背景を解説しています。
ストランゴラプレーティstrangolapretiと、ストロッツァプレーティstrozzapretiは、どちらもよく似た名前の料理ですが、前者はニョッキ、後者はねじって整形するショートパスタで、出来上がりは全く違います。
ストロッツァプレーティ。
↓
よく見れば、この2つは、どちらにもプレーティという言葉がついています。
カトリックの司祭のことです。
その前につく、ストランゴラとストロッツァも、なんとなく似ていますが、どちらにも、首を絞めるという、物騒な意味があります。
ストロッツァプレーティは、中央~南イタリアがルーツの料理。
トスカーナのヌーディ、ウンブリアのストロンゴッツィ、ラツィオのスパゲットーニ、ナポリのニョッキなど、様々な形態があります。
ストランゴラプレーティは、北イタリアのトレントの料理として知られています。
ストランゴラプレーティという名前の由来には諸説ありますが、この記事の説は、かなり信憑性がありました。
逆に言えば、一番マイルドでありそうな話。
詳細は「総合解説」をご覧ください。
さて、トレントのストランゴラプレーティは、カネデルリをシンプルにした貧しい庶民の料理がルーツで、地方料理としての真髄は、ドロミティ地方のもっとも基本の食材、パン、牛乳、ハーブです。
でも、イタリア料理として全国区になるにつれて、ほうれん草やビエトラが主役になりました。
ドロミティ地方 見てるだけで涼しくなります。
↓
ドロミティ地方の料理
↓
ストランゴラプレーティ
↓
現代では、パンは最低2日たった、スパッカティーナspaccatina(こんなパン)やミケッタが一般的。
猛暑の北半球でトレントは素敵な避暑地かも・・・なんて思ったら、
トレントでも夏は暑い、と言う人が。
ついでにトレントではみんなドイツ語を話してりんごを食べていると思っているとか、
イタリア人でもトレントの固定概念にはかなり誤解があるようです。
↓
=====================================
“ストランゴラプレーティ”の記事の日本語訳は「総合解説」2016年3月号に載っています。
「書籍リスト」
[creapasso.comへ戻る]
登録:
コメントの投稿 (Atom)
バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。
(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...
-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
(CIR)2月号の“ゆでないパスタ”というのは、たっぷりの沸騰した熱湯にパスタを入れて常に沸騰させながらゆでる、といういわゆる伝統的と呼ばれる昔ながらの方法でパスタをゆでない方法です。 プロの技を駆使しながらゆでないでパスタを加熱する方法を取り上げたのがこの記事です。 その一つが...
-
今日のお題はプリーモピアット。今月の「 総合解説 」P.5の料理です。 スパゲッティなんですが、料理名がやたらカッコイイ。 “アサシンのスパゲッティspaghetti all'asssassina”だって。 初めて聞きました。 聞いたこともない料理だったのに、逆にnetに...
0 件のコメント:
コメントを投稿