2018年6月13日水曜日

注目のジェラートの本

新着書籍のご案内です。

ジェラーティ』。


レッジョ・エミリアの人気のジェラテリーア、クレメリア・カポリネアのジェラートです。
ガンベロ・ロッソが初めて発表したジェラテリーアの格付け本では、37000軒あるイタリアのジェラテリーアの中からガイドに載る300軒に選ばれ、最高のトレ・コーニを獲得しました。
イタリアのグルメ情報サイト、Dissaporeでは2016年度の最優秀ジェラテリーア・イタリアーネ。
店主のシモーネ・デ・フェオ氏は今、注目のジェラート・マエストロです。




彼のジェラートに惚れ込んだ編集者が、家庭でも彼のジェラートの味を再現したい、という一心で作り上げた情熱あふれる美しい本です。

最初に、ジェラートの歴史を簡単に説明していますが、その中で、ジェラートはパスタやピッツァと同じ道を歩みつつある、と語っています。
世界中で愛されたがゆえに、本物のイタリアのジェラートが、姿を消しつつある、というのです。
ジェラートの歴史は、9~11世紀にシチリアがアラブに支配された時代に伝わった水と砂糖がベースの氷、ソルベットから始まります。
ルネサンスの時代には、フィレンツェのカテリーナ・デ・メディチの宮廷で大流行します。
彼女が後のフランス王と結婚した時、料理人とパスティッチェーレとジェラタイオをパリにつれていったと言い伝えられています。
16世後半のトスカーナ大公の宮廷では、エンジニアで建築家のベルナルド・ブオンタレンティによって牛乳、蜂蜜、卵をマンテカーレする機械が発明されて、最初の冷えたクレーマが誕生します。
イタリアのジェラートの父は、シチリアのパスティッチェーレで、1686年にパリでカフェ・プロコプを開いて氷水とジェラートで大成功したプロコピオ・デイ・コルテッリという人物だと言われています。




シモーネ・デ・フェオ氏のジェラートは、本の一番最初のリチェッタ、フィオルディラッテのジェラートが基本になっています。
基本の材料は、砂糖、増粘安定剤、油脂ですが、増粘剤にはカッルーベの粉(キャロブパウダー)を使います。
フィオルディラッテのジェラートは油脂が牛乳。
これにレモンの皮、バジリコ、シナモン、バニラとオレンジ、スターアニスとミントなど加えるものによってバリエーションは無数にできます。

他に、バリエーションは、ストラッチャテッラ、パンナ・コッタ、マスカルポーネ+いちじく、リコッタ+蜂蜜+ローズマリー、マスカルポーネ+レモン+松の実、マスカルポーネ+ケッパー+コーヒー、ヨーグルト+エキストラバージンオリーブオイル+タイムなど、本物のイタリアのジェラートを追求して、いちばん大切なのは味だと言い切るデ・フェオ氏ならではのラインナップ。
どんな味なのか、気になるものばかりです。



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ジェラーティ
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1 件のコメント:

畠山 さんのコメント...

(ご無沙汰してます)この本凄く興味あります。自分も子供のころハーゲンダッツの美味しさに衝撃を受け自分で作ってもみようと試行錯誤した経験があるので共感します。

バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...