イタリア料理ほんやく三昧: 7月 2017

2017年7月20日木曜日

「ドロミテの植物」

イタリア在住のsegnalibroさんから、近況報告です。
素晴らしい写真。
涼しさのおすそ分け。
それではどうぞ。



トレッキング日和の好天が続いています。

dolomiti 1

dolomiti 2



大自然は素晴らしいのですが、景色でお腹いっぱいにはなりません。
山に来てから、新鮮なお野菜や果物が入手しづらくなりました。
いや、あるにはあるんです。でも、このお値段でこの品質だと思うと、なかなかおててが伸びないのです。

今年は青紫蘇の種をまいたのですが、数本発芽したものの、育ってはくれませんでした。
ストラディバリウスは、ドロミテ産の西洋トウヒを使用と聞いて、なるほど、成長が遅いから質の良い木材が育つのだと感心していたのですが、紫蘇は是非とも育って欲しい!
ちなみに、1000本の木があっても、ストラディバリウスになれたのは3本あるかどうか、なのだそうです。

春先には、こんな山菜を見つけました。

dolomiti 3

dolomiti 4

フキノトウとワラビいや、ゼンマイ?
採って食べてみたかったのですが、ご近所さん誰一人食べたことがないとの事で、冒険はやめておきました。日本のものとは違うのかしら?

山に来て一番カワイイと思ったお花がこちら。

dolomiti 5


シラタマソウ。wiki先生によると、ピエモンテやアペニン山脈中部のウンブリアやマルケの辺りでは、この新芽を食べるとの事。
ご近所さんも、これは好きな山菜だそうで、新芽を茹でてニョッキに練り込み、バターとパルミジャーノでシンプルに食べるのがオススメとのことでした。
シラタマソウは、この辺りの方言でsciopetinチョペティンと言い、お花をプチっと潰す時の擬音語が由来なのだそうです。

春先、雪解け後すぐに楽しむ山菜がこれ(写真はお借りしています)


dolomiti 6


Radicchio di montagna 山のラデッキオ。標高1000m以上に自生する野生のラデッキオの新芽です。成長すると、子どもの背丈ほどになるそうです。
サラダにしたりフリットにしたり、調理方法はいろいろですが、地元民のオススメは酢水で茹でて、オイル漬。お店には売っていないので、自分で採るしかないですね。食べてみたーい!

私が唯一チャレンジしたのが、サンブーコの実のマルメラータです。


dolomiti 7




5-6
月頃には至る所にお花が咲いていて、ジャムなんて作り放題食べ放題なんじゃないか、でもご近所さんと争奪戦になったらどうしよう、などと思っていました。
しかし、熟してる実は枝からポタポタ落ちて、収穫時は服も靴も爪も赤く染まり、その上、周りに生えているイラクサのトゲに刺されて、収穫が大変。
また、完熟していない実は、種に毒性があるから使わないように選別したりと想像以上に面倒で、結局1回しか作りませんでした。
なるほど、みんな採らずに放置している訳だわ。
ちなみに、上記のシラタマソウのニョッキには、イラクサの新芽を一緒に練りこんでも美味しいのだそうです。

先日、山で一番会いたかったお花にやっと出会えました。

dolomiti 8


野生のエーデルワイス、生まれて初めて見ました。
まだまだ山でやってみたい事はありますが、そろそろ山を降りようと思います。
1
年間の山生活終了です。


segnalibroさんが、こんな素晴らしいところに住んでいたなんて、初めて知りました。
というか、どこだ!?
山生活は終了でも、イタリア生活はまだ続きますよね。
近況報告楽しみにしてますので、平地の話も聞かせてねー。


-------------------------------------------------------
[creapasso.comへ戻る]
=====================================

2017年7月13日木曜日

グラニータとクレモラータ

前回は、イタリアンソーダという名前のアメリカ生まれの夏のドリンクの話をしましたが、今日は、一説ではそのイタリア版ルーツと考えられているものをご紹介。

シチリアのジェラートのクレモラータです。





グレモラータより濃くてフルーツのジャムを凍らせたようなものだそうです。
新しい製品なんですね。

クレモラータは、果物の果肉を凍らせて崩します。
基本はグラニータと同じですが、違うのは果肉がたっぷり入っているところ。
クレモラータに最適なのは桃、スイカ、桑の実、フィーキ・ディ・インディアなど。
一方、グラニータは、コーヒーのような液体から作るのにぴったり。
ちなみに、シチリア西部ではグラニータのことをグラモラータと呼んだそうです。
それがクレモラータとグラニータが混同された原因。
グラニータはシチリア発でイタリア中に広まった、シチリアが誇る冷たいドルチェ。

暑くなると冷房ガンガン利かせた中で冷たいものばかり食べて、結局夏バテまっしぐら。
食べる代わりに動画でも見て涼みましょう。



おまけの動画
グラッタケッカ





-------------------------------------------------------
[creapasso.comへ戻る]
=====================================

2017年7月10日月曜日

イタリアンソーダ

今日は「総合解説」2015年3月号の発売日です。
この暑さの中で料理をするのは大変ですが、料理の翻訳も、できればあまり暑苦しい料理は遠慮したい気分です。
その点、3月号はナポリ料理の翻訳が中心だったのでだったので、海辺のレストランで冷えた白ワインを飲みながら食べるのがぴったりな料理ばかりで、取りあえず、夏バテは回避されました。

ニュートンの魚料理シリーズを眺めていると、ヴェネト、ナポリ、シチリア、リグーリアと、イタリア旅行に行きたくなるような場所ばかり。
“・・・・ディ・マーレ”なんて、言葉の響きだけで、もう美味しそう。

インサラータ・ディ・マーレ。
 ↓


アンティパスティ・ディ・マーレ
 ↓



地中海料理大学の授業だそうです。
どんな学校なんでしょうか。
ホームページはこちら
2009年ソレントに創立されて、カンパーニア州がスポンサー。
南イタリアの料理界が後ろ盾のようですね。




おまけの動画。
アメリカで流行しているらしいイタリアン・ソーダ。
イタリアンクリームソーダとも言います。
実はアメリカ生まれのドリンク。
イタリアにこんなソーダがあると聞いたことはないなあ。
でも、イタリアンソーダという言葉の響きは、美味しそう。



グラスにストロベリーシロップとピーチシロップ、ココナッツシロップなどを入れて氷とソーダを加えます。そこにホイップクリームかヘビークリームを加えて出来上がり。




-------------------------------------------------------
[creapasso.comへ戻る]
=====================================

2017年7月6日木曜日

ナポリのピッツァとオリヴィエロ・トスカーニ

何でも、世界中で最も広まっているイタリア語はpizzaだそうで。
ピッツァと言えばナポリ。
で、今日はナポリのグルメガイドからビッツァにまつわる話。

まずは、2014年にできたピッツァ国際博物館。
前年にナポリ中心部のムニチピオ広場にオープンした地中海博物館の中にできた2部屋のスペースに、ナポリ・ピッツァイオーリ協会が提供したピッツァ造りの歴史的道具や写真などが展示されているそうです。
こんな展示
はっきり言って意味不明。
博物館の中にはピッツェリアもあって、協会の会員がビッツァを焼いています。

協会と言えば、Verace Pizza Napoletana協会ですが、
設立30年を記念して、フランチャコルタのスプマンテメーカー、コンタディ・カスタルディ、世界的に有名なカメラマン、オリヴィエロ・トスカーニ氏と組んだ写真集『Tu vuò fa' il Napoletano』は、素晴らしいですね。

こんな写真

トスカーニ氏はベネトンの反人種差別キャンペーンの広告で世界中にショックを与えた人。
才能のあるカメラマンの写真は、被写体をこんなに活き活きとさせるんですね。
料理人が腕を組んでどや顔してるポートレトはよくありますが、鼻の下に唐辛子はさんでどや顔してるピッツァイオーロは、初めて見ました。
これ

実はこのピッツァィオーロは、トスカーニ氏なんです。
この写真集のタイトルは日本語にするなら『ナポリかぶれ』。
ナポリよ、ピッツァを発明してくれてありがとう、と言っちゃうトスカーニ氏の人間性も魅力的です。
これは写真撮ってもらった会員は、一生の記念になったのでは。
協会も素敵なことやりますね。
残念ながら、本にはなっていないようです。


-------------------------------------------------------

“ナポリ”の記事の日本語訳は「総合解説」2015年2月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]

=====================================

2017年7月3日月曜日

夏のイタリア料理

暑いですねー。夏真っ盛りに突入したような暑さです。
イタリア料理の世界では、夏の料理にはどんなものがあるかと思って、イタリアの地方料理を季節ごとにまとめたカルロ・カンビ著の『ミリオーリ・リチェッテ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ』を見てみました。

それによると、イタリアの夏は、ざっと3つに分かれていて、
6月21日前後の夏至から7月初旬の、まだ春の名残が感じられる季節。





夏至の夜明けのコンサート。
 ↓


夏至は夏の最初の1日。
地中海の人々にとって、日本より思い入れがある日のようです。

7月中旬からフェッラゴスト(8月15日の聖母被昇天の祝日)の期間は、夏本番。
夏の恵みを最大限に味わえる時期。

夏は野菜の季節です。
ズッキーニ、なす、トマト、パプリカ、玉ねぎ。
カポナータ、なすのパルミジャーナ、ヴィテッロ・トンナート、カルパッチョの季節。

カポナータ
 ↓



さらに、ケッパーや松の実、イワシといったシチリア料理の食材が美味しくなる季節。
飲食店ではメニューを見直す時期で、前菜やフルーツが増えて、ピアット・ウニコにソルベットやレモンのジェラート、フルーツのトルタを添えて出すようになります。
ソースは定番のリグーリアのペーストからシチリアのトラーパニ風まで、ペーストが大活躍。
プンタレッレやズッキーニの花のフリットも旬です。
チーズはモッツァレッラなどソフトチーズの季節。
メロンを初めとするフルーツも暑い夏に欠かせない食材です。
ピスタチオとヘーゼルナッツも夏が旬。

生ハムとメロンのバリエーション
 ↓


一方、イタリアでは夏のバカンス地には欠かせない魚料理ですが、皮肉なことに水揚げは減ります。
その代わりを務めるのがウニ、甲殻類、タコ、イカなどのシーフード。

フェッラゴストを過ぎると、秋の気配が加わってきます。

バリ市民にフェッラゴストのメニューをききました。
 ↓



土用のウナギみたいなもんかと思ったら、意外と普通でした。

忘れてました。
みんなバカンスに行って、街中はからっぽでした。
 ↓



-------------------------------------------------------
[creapasso.comへ戻る]
=====================================