イタリア料理ほんやく三昧: 4月 2017

2017年4月27日木曜日

アブルッツォのパスタ

イースター料理の話をするつもりでしたが、前回は、今、制作中の次号の「総合解説」に出てくるブルスケッタに最適なパンがとても美味しそうだったので、ちょっと寄り道してしまいました。
詳しくは次号の「総合解説」(2015年1月号)をご覧ください。
前前回のイースター料理は、アブルッツォのフィアドーネの話でした。
そこで今回は、アブルッツォのイースターのパスタの話です。

アブルッツォには、キタッラという有名なパスタがありますが、今回紹介するパスタもキタッラ。
伝統的には、キタッラにかけるソースは肉のミックスのラグー。

今回紹介するのは、テーラモ風のミートボール・パスタです。



ミートボールと言ってもヘーゼルナッツ大の小粒。
これならロングパスタと一緒にフォークで巻きつけられそう。

ラグーのキタッラに、さらにパッロッティーネと呼ばれる小粒のミートボールを加えた1品。
ラグー用の煮た肉を小さく刻んだだけのように見えますが、実はチーズ入りのミートボールという、とても手の込んだ料理なんです。

アブルッツォの復活祭のパスタをもう1品。

アブルッツォ風クレープです。



クレープの具はおろしチーズだけ。
鶏ガラスープのブロードの味が重要になりますね。

アブルッツォのパスタも、なかなか美味しそうじゃないですか。

そういえば、アブルッツォはデ・チェッコがあるところ。
パスタ作りの土壌があるんですね。






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2017年4月24日月曜日

パーネ・ディ・ジェンザーノ、パーネ・ディ・ラリアーノ

今日はパンの話。
私のイタリアのパンとの初めての出会いは、初めてイタリアに行った時、ホテルの朝食で食べたロゼッタだったと思います。
ピッツァじゃなくてピザの時代です。
平成生まれの人たちが初めて出会うイタリアのパンは、なんでしょう。
中が空洞のロゼッタは、ある意味、とてもカルチャーショックなパンでした。
ロゼッタでイタリアのパンを知り、ミラノのミケッタとも出会って、こういうのがイタリアのパンだと、すっかり思い込んでいました。
でも、中部イタリアから北部、南部へと行動範囲が広がるにつれて、イタリアにはとても美味しい様々なパンがあることを発見していきました。
さらに、イタリアの地方料理の情報が届きやすくなった最近では、そのバリエーションの豊富さにはびっくりです。

ロゼッタ




ナポリではもちろんピッツァと出会いましたが、だいぶ後に、ローマにもピッツァ・ビアンカという名物ピッツァがあることを知りました。 

ピッツァ・ビアンカ



さらに、イタリアのパン料理として最初に知ったのが、ブルスケッタ。
これは、イタリア中にある料理ですが、なぜか特にローマの料理として知られています。

ブルスケッタ



ブルスケッタに使うパンは、一般的な田舎風パン、パーネ・カゼレッチョだと思っていました。
けれど、食材はパンとオリーブオイルだけに近いこの料理、パンとオイルが実は重要。

グイド・トンマーゾの地方料理シリーズの『ローマとラツィオ』によると、パンはパーネ・ディ・ジェンザーノかパーネ・ディ・ラリアーノ、オイルは、サビーナのEVオリーブオイルが最適だそうです。

パーネ・ディ・ジェンザーノもラリアーノも初めて聞きました。





ジェンザーノとラリアーノ、どちらもローマ南部のコムーネです。
行ってみたくなりました。

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2017年4月20日木曜日

復活祭の前菜

今年の復活祭は4月16日だったそうで、カトリックの暦の上では今頃は春爛漫といったころでしょうか。
ところが、日本はもう夏になっちゃったみたいですね。
去年は秋も短かったけど、短い春は精一杯楽しみたいですね。

今日は『ア・ターヴォラ』の4月号から、「復活祭の地方料理」の前菜をいくつか。

まずはソラマメとペコリーノのトルティーノTortino com fave e pecorino。
トスカーナ料理です。

Fave e pecorino

ソラマメとペコリーノと言えば、イタリアの春を象徴する食材ですが、それを小麦粉とイーストの発酵生地に加えて一晩発酵させ、復活祭の日の朝に焼いて食べます。
こんがりと香ばしく焼けたトルタには、緑色のソラマメがたっぷり埋まっていて、朝食じゃなかったらワインが進みそうです。

6~8個分のリチェッタは

1.イースト5gを温めた牛乳150mlで溶き、小麦粉500gに加えてこね、1時間発酵させます。
2.ペコリーノ300g、卵4個(1個ずつ)、さやむきソラマメ300g、ラード60g、塩一つまみを加えます。
3.マフィン型に入れ、覆いをして一晩発酵させます。
4.翌朝、180℃のオーブンで20分焼きます。
5.ケーキクーラーにのせて冷ましてサーブします。

次はアブルッツォ料理、フィアドーネFiadone。
サラートとドルチェ両方のバージョンがあるパスクア料理で、クリスマスにも作ります。









詰め物は地元産のペコリーノが一般的なようですが、3番目の動画のようにリコッタでも作ります。
MCの女性はイタリアンチーズケーキと呼んでましたね。
これは食べてみたい。
アブルッツォでは1年中売ってます。


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2017年4月17日月曜日

地方料理のシリーズ本

今日は、クレアパッソで販売している地方料理書シリーズのご案内。











まず、グリバウド社の“グランデ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナ”シリーズ











そしてニュートン社のシリーズ











さらに、グイド・トンマーゾの地方料理シリーズの3種類です。

一番古いのは多分ニュートンのシリーズ。
表紙のデザインを変えて何度か再版されています。
イタリア人が最も信頼している人気の地方料理書。
特徴は、普通の料理書シリーズの他に、魚料理だけのシリーズがある点。



値段が安い分写真は少なく、写真は本の中央にまとめてありますが、リトグラフのイラストが随所にちりばめられていて、楽しく読めます。
歴史と権威のある料理書の趣。
一時は姿を消していて、どうなることかと心配しましたが、今回の再版で元気に復活しました。
まだ品ぞろえ中なので、ご希望の本があったらリクエストください。
優先的に取り寄せます。



グリバウドのシリーズはそんなに古くないと思うのですが、コンパクトにまとまったサイズ、豊富な写真、シンプルなリチェッタ、手ごろな値段などが人気で、たちまち一部売り切れに。
全部の州をそろえてもそんなに場所を取らないのに、揃った姿は壮観で、ちっょとあの州のあの料理のことが知りたい、といった時にとても役に立つので、まだあるうちがお買い時。


一番新しいグイド・トンマーゾのシリーズは、ローマ(ラツィオ)、シチリア、トスカーナ、ヴェネチアの4冊だけしか出版されていませんが、とにかく写真が素晴らしい。
そこに暮らす人たちの生活が伝わってくる写真です。

例えば、一番新しいのはヴェネチアの本。
表紙は美味しそうでゴージャスなカニ料理ですが、ちょっと端がかけた皿に、開いた殻に身を詰めたカニがドンとのっていて、細いフォークが、6本も添えられています。
いかにもこれから仲間たちとみんなで、ワインを飲みながら平らげようという楽しげな雰囲気。
さらに最初の料理の写真は、半分に切った半熟卵を爪楊枝で食べようとしている女性の手と、冷えた白ワインが満たされているハウスワイン用グラス。
どう見てもヴェネチア名物チケッティとオンプラを楽しむ直前の常連さんですね。
ヴェネチアに飛んでいって、その雰囲気の中に混ざりたくなります。
新作が出るのがとても楽しみなシリーズです。

シリーズ本ではありませんが、新入荷の本『ハリーズ・バー』もヴェネチアで一世を風靡した伝説の店のリチェッタが読める興味深い本です。

今週も面白そうな本が入荷してますよ。
お楽しみに。

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2017年4月13日木曜日

モデナの美味しい店。

さて今日は、モデナの食べ歩き旅のお店情報です。

お店の住所などは「総合解説」に載っていますので、ここでは、ビジュアルだけ。

まずは、モデナの美食の殿堂の一つ、フィーニの創業者、テレスフォロ・フィーニが1世紀以上前に始めた店、アンティカ・サルメリーア・サン・フランチェスコ。
フィーニ発祥の地です。
2年前に大々的に改装しました。

La Salumeria a natale


もう一つの有名店、1605年創業のジュスティの店は、エノガストロノミア・ジュスティ。




あらゆる美味しいものをそろえたメルカート・アルビネッリ。




コテキーノのパニーノが名物のバール・スキアヴォーニ。




前述のメルカート・アルビネッリでブロード用の食材を仕入れるトラットリア・アルディーナのシェフ。
トラットリアの名物はボッリート・ミストとサルサ・ヴェルデ。




モデナで食べ歩きをするには強靭な胃袋が必要なようですね。
でも、せめてトルテッリーニぐらいは食べたいなあ。

トルテッリーニが誕生した瞬間を再現した銅像があるなんて!
 




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“グルメガイド~モデナ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年12月号に載っています。

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2017年4月10日月曜日

モデナ

今日は今月の「総合解説」から、グルメガイド。
今回はモデナです。
モデナっていうと、どんなイメージでしょうか。
有名なのはバルサミコ酢とフェラーリ。

『サーレ・エ・ペペ』によると、モデナは、
パダナ平野の最上の料理がある、エミリア地方の美食家の理想郷なんだそうですよ。

ところで、先月のグルメガイドはマントヴァでした。
マントヴァとモデナの共通項は、エステ家。
エステ家は14世紀からイタリア統一までモデナを統治した一族。
一方マントヴァを統治したのはゴンザーガ家ですが、有名なエステ家のイザベラ・デステはゴンザーガ家のフランチェスコ2世の奥方で、夫亡き後、息子の後見人としてマントヴァを統治しました。

マントヴァとモデナは南北に並んでご近所にあるので、両方訪れてみたいですね。



世界遺産は大聖堂、モデナの象徴の塔、ギルランディーナ、そしてグランデ広場。



グランデ広場の“ボニッシマ”の像。
またはマティルデ・ディ・カノッサや、モンナ・ボーナの像とも言われています。

La Bonissima Modena (10)


モデナはネット上に動画が溢れている街です。
情報収集しやすそうなので、食べ歩きの旅にもいいかも。



次回はショップガイドです。


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“グルメガイド~モデナ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年12月号に載っています。
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2017年4月6日木曜日

イタリアのトップパスティッチェーレ

さて今日は今月の「総合解説」からガンベロ・ロッソが『パスティッチェーリ・ディ・イタリア2014』でトレ・トルテに選んだイタリアのトップパスティッチェーリのご紹介です。
レストランと違って、パスティッチェーリやパスティッチェリーアは、一度選ばれると変化が少ないので、今のイタリアのトップ、と言っていいでしょう。

まず1位に選ばれたのは、イタリアのパスティッチェーリのトップはこの人、とイタリア中が認める人、イタリアのモダン・パスティッッチェリーアの父こと、イジニオ・マッサーリ氏。

1942年ブレッシャ生まれで今年75歳。
16歳の時にスイスのパスティッチェリーアで働いたのがパスティッチェーレとしてのキャリアのスタート。
1971年にブレッシャでパスティッチェリーア・ヴェネトをオープン。
みんなから尊敬されています。
『ガンベロ・ロッソ』の記事によると、イタリアのドルチェを味は落とさずにもっと軽くしたのは彼の功績。







記事で、彼と対照的なパスティッチェーリと紹介されているのは10位のピエトロ・マチェッラーロ氏史。
まだ30台と、超若手。
カンパーニアの農家の生まれで、農園をやりながらイタリアで唯一のパスティッチェリーア・アグリーコラという個性的なコンセプトの店をやっています。






トップ10の顔ぶれを見ると、やはり常連で締められていますが、大御所も若手も、なかなか野心的。



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“パスティッチエーリ・ディ・イタリア2014”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年12月号に載っています。
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2017年4月3日月曜日

パスティッチェーリ・ディ・イタリア

4月ですね。
新入生に新入社員さん、イタリア料理の世界に足を踏み入れた皆さん、おめでとうございます。
温かくなって、お花見したくなる陽気になってきましたね。

Almond Trees

そこで質問です。
この一見桜に似ている花は、何の花でしょう。
ヒントはシチリア(写真はカリフォルニアの光景ですが)。

先輩たちはすぐに分かると思うけど、答えはアーモンドです。

このところ、ガンベロ・ロッソの『リトランティ・ディ・イタリア2015』で新たにトレ・フォルケッテにな
った店を何軒か紹介しました。
まだあるのですが、詳しくは「総合解説」をご覧いただくとして、次は『パスティッチェーリとパスティッチェリーエ・ディ・イタリア2014』の話です。

ミシュランの3つ星にちなんでなのか、ガンベロ・ロッソでも、トレ・ビッキエーリとか、トレ・フォルケッテとか、トレ・ガンベリとか、何かのマークが3つつくと最高ランクに格付け、ということで、いろんな種類の飲食業界をマークで格付けしています。
ちなみに、ナポリ風ピッツェリアの最高はトレ・スピッキ。



皿に盛り付けて出す丸いビッツァをカットした時の形、くし切りピッツァが、シンボルマーク。
四角く焼いたピッツァをカットして売る店の最高峰は、ピッツァ・カッターが3つでトレ・ロテッレ。

この他バールのガイドも出していますが(トレ・キッキ)、バールに続いいて2012年版から出版されているのがパスティッチェーリとパスティッチェリーアのガイド。
さて、ではパスティチェーリのシンボルは、何が3つでしょう。
面白かったので「総合解説」にはマークを載せました。

答えはトルテ(ケーキ)です。
そのまんまでした。
最高峰はトルテが3つでトレ・トルテ。
そのデザインはケーキというよりカップケーキですね。

そして2014年版では、10人のパスィッチェーリがトレ・トルテに選ばれています。
イタリアのドルチェの最高峰の10人て、どんな人たちなんでしょう。



詳しくは次回に。


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