このところワインの話が続きましたが、今日は大手ワイナリーが出したイタリア料理の本の話。
最近入荷した本、『シチリア/クチーナ・ディ・カーザ・プラネタ』と、『ルフィーノのトスカーナ』は、どちらも力作です。
ワインメーカーたちの土地への強い愛情と豊富な知識を、改めて認識しました。
彼らは料理の分野でも、とてもユニークな存在です。
プラネタもルフィーノもは、広大な土地を所有する貴族であり、領地の産物と自然との結びつきを熟知する農民であり、優れた醸造技術者を育てる研究者であり、世界中の消費者に自社のワインをPRするビジネスマンでもあります。
本からは、その土地の食文化の形成に、自らが一役買っているという自負が強く感じられます。
さらに、ワインのマーケットが世界規模なので、彼らが紹介するトスカーナやシチリア料理も、世界中に通用する洗練したセンスのよさがあります。
どちらの本も、特にルフィーノの本は、ある程度トスカーナ料理を知らないと理解できない中級以上の本です。
ワイナリーのイタリア地方料理は、イタリア料理の分野の一つとして、確立されつつあるなあと感じる本でした。
『ルフィーノのトスカーナ』出版イベント
↓
プラネタは本の出版1周年を記念してフードチャレンジのイベントを開催。
↓
-------------------------------------------------------
[creapasso.comへ戻る]
=====================================
登録:
コメントの投稿 (Atom)
キャビアはしばらく見ないうちにずいぶん種類が増えてました。
(CIR12月号)の話、今日はクリスマスにふさわしいゴージャスな食材、キャビアとトリュフの話です。 カスピ海のチョウザメの 卵を初めて塩漬けにしたのは、2千年前のペルシャ人だと言われています。それをロシアの皇帝が輸入して宮廷に取り入れたところ、キャビアは黒い金と呼ばれる高級品と...
-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
(CIR)2月号の“ゆでないパスタ”というのは、たっぷりの沸騰した熱湯にパスタを入れて常に沸騰させながらゆでる、といういわゆる伝統的と呼ばれる昔ながらの方法でパスタをゆでない方法です。 プロの技を駆使しながらゆでないでパスタを加熱する方法を取り上げたのがこの記事です。 その一つが...
-
今日のお題はプリーモピアット。今月の「 総合解説 」P.5の料理です。 スパゲッティなんですが、料理名がやたらカッコイイ。 “アサシンのスパゲッティspaghetti all'asssassina”だって。 初めて聞きました。 聞いたこともない料理だったのに、逆にnetに...
0 件のコメント:
コメントを投稿