2016年7月21日木曜日

アマトリチャーナ


総合解説」13/14年7月号、発売しました。

今日から、新しい解説のビジュアル解説です。

まず最初は地方料理。

主に、イタリア料理の定番中の定番料理の歴史やうんちくなどを、イタリア人向けに紹介する記事を訳しています。

1品目は、スパゲッティ・アッラマトリチャーナ。

Spaghetti amatriciana


ローマ料理のシンボルの一つで、アマトリーチェで生まれたパスタ、というのは、誰もが知っていること。

記事では、ルイジ・カルナチーナがルイジ・ヴェロネッリに宛てた手紙の中から、アマトリチャーナについて書かれたとても興味深い内容を引用しています。

ヴェロネッリ氏は自分の名前のついたワインやレストランの格付け本でとても有名ですよね。
イタリアの美食文化の中心にいた人物です。
カルナチーナ氏は、彼に見いだされた人物で、12歳から飲食業界で働き、数々の料理書を書いています。

二人とも今は故人ですが、一時期のイタリア料理界を代表する美食家でした。

1961年の映像。
クリスマス料理について語るルイジ・カルナチーナ。
 ↓



今も国中から尊敬されているルイジ・ヴェロネッリのモットーは
L'uomo è nato per festeggiare la vita
   



こんな偉大な美食家たちのやり取りは、アマトリチャーナをめぐるちょっとしたエピソードでも面白いです。

要はガテン系の料理だったんですね。

さらに記事では、この料理が、アマトリーチェという、かつてはアブルッツォ州だった田舎の村から、ローマという大都会で受け入れられていく過程も、説明されています。

カルナチーナのパンチェッタとグアンチャーレの違いの説明も面白い。

リチェッタだけでなく、季節ごとのアマトリチャーナに合うワインから、お勧めレストランの紹介までされていて、かなり充実した記事です。


夏なら、ラツィオの土着品種で造られた、マルコ・カルピネーティのメトド・クラッシコのスプマンテが
お勧めだそうです。




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“スパゲッティ・アッラマトリチャーナ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年7月号に載っています。
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2 件のコメント:

vittorio さんのコメント...

アマトリチャーナ、イタリアではまかないでもよく出てました、

よく辛くないのを出していた様な気がします、

動画の料理凄くゴージャスで懐かしい感じがします、そして美味しそうです。

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん

子牛のもも肉に生ハムをはさんで、パルミジャーノをつけて揚げる料理ですね。
ほんと、美味しそう。
アマトリチャーナは、家庭料理でもあるし、ガテン系のワインの配送業者さんが大好きな料理だったそうですから、なるほどまかないにはぴったりだ。
一日中デスクワークしていても食べたくなります。

バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...