イタリア料理ほんやく三昧: ブレーメの玉ねぎ

2016年6月6日月曜日

ブレーメの玉ねぎ

今日はイタリア便りです。
それではSegnalibroさん、お願いしまーす。

ブレーメのパドリーノに会いに行こう、と急に相方が言い出しました。
パドリーノとは、洗礼式の時に立ち会い証人になってもらい、一生のお付き合いをお願いする大事な人。辞書には、教父、代父とあります。
彼のパドリーノとマドリーナは、両親の友人ご夫婦。子供の頃、毎年パスクアの時期には、びっくりするほど大きな卵チョコをプレゼントしてくれたのだそうです。
マドリーナは10年前に亡くなってしまったのですが、来年80歳を迎えるパドリーノはご健在。二回り歳の離れたルーマニア人の妻迎え、まだまだ人生を謳歌しています。
たまには顔を見せに来なさい、と直球では言いませんが、最近スマホの操作を覚えたらしく、毎朝欠かさず画像付きのメッセージを送って来るので、数年ぶりに会いに行かなければならないと思ったようです。
ブレーメって、ブレーメンの音楽隊のブレーメン?ドイツ??
と思ったら、ドイツのブレーメンはイタリア語でBrema。パドリーノの住むBremeはロンバルディア州パヴィア県にある、人口約800人のとってものどかな町でした。
この町の名物は赤玉ねぎ。毎年6月の第2、3日曜には、ブレーメDe.C.Oの赤玉ねぎ祭りが行われます。(写真はすべてお借りしています)

Sagra di cipollarossa di Breme

De.C.Oという言葉を初めて聞きましたが、これはDenominazione Comunale di Origineの略。
地方自治体がお勧めする、その土地に由来するプライベートブランドで、原産地呼称を名乗りますが、DOPなどとは異なり、商標として流通する名称ではないのだそうです。
玉ねぎがイタリアにやってきたのは、おそらくギリシャローマ時代。当時は薬として使われていたようです。
役場のホームページによると、ブレーメDe.C.Oの赤玉ねぎの起源は西暦906年。ピエモンテのノヴァレーザ修道院からやってきた修道士達が肥沃なこの地をたいそう気に入り、耕作を始めたのだそうで、ブレーメの赤玉ねぎは2008年6月からDe.C.Oを名乗っております。

medioevo

イタリアで赤玉ねぎというと、真っ先に思い浮かぶのがカラブリア州トロペアの赤玉ねぎですが、ブレーメの赤玉ねぎは、ちょっと押し潰したようなこんな形をしています。

Cipolle rosse di Breme

パヴィア大学やミラノ大学、ボローニャ大学にトロペアとの違いを科学的に分析してもらったところ、両者はとてもよく似ているけれど、ブレーメの玉ねぎの方が甘味があるという結果が出たのだそうです。
さて、このお祭りでは前菜からドルチェまで、ブレーメの玉ねぎをふんだんに使ったお料理が振舞われますが、一番人気はおそらくこちら、PRIMAVERA Pizza Bremeseブレーメ風、春を感じる本物のピザ。 

pizza Bremese
Pazza Bremese

新玉ねぎを使ったピザ、これはおいしいに違いありません。
これはぜひ行かなければと思ったら、パドリーノは今年、ルーマニアへバカンスに出かけてしまい不在。来年以降に持ち越しです。
ブレーメの赤玉ねぎは、全国テレビのグルメ旅番組の取材も受けているそうです。

Breme on TV

イタリアのグルメ番組の好きなところは、レストランではなく、おいしい生産者への取材が主であるということ。何がどこでどのように作られるのかが分かって、とても面白いです。
ブレーメの回、見逃しているからネットで探さなきゃ!


Segnalibroさん、Grazie。
パドリーノにマドリーナ、素敵な習慣ですね。
親戚のおじさん、おばさんとサンタクロースが一緒になったみたい。


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