さて、新しい「総合解説」ですが、今号から、2013年と2014年の合併号となっています。
まず最初の記事は、イタリア料理の定番中の定番、カルボナーラ。
この料理は、ルーツが謎に包まれているので、これが正解というリチェッタがない。
地方料理として手に入りにくい地元ならではの食材を使うのに、リチェッタはとてもシンプル。
なのでアレンジし放題。
という訳で、この料理のルーツやリチェッタや伝統を軽々しく語るのは無理、というのが大方の専門家たちの意見のような気がします。
一応、最も信頼されているリチェッタでは、ソースの材料は、グアンチャーレ、ペコリーノ、卵、こしょうのみで、これには大方異論がないよう。
木こりの料理、とする説では、この料理の原型はカーチョ・エ・ぺぺ(チーズとこしょう)と考えられています。
卵の入らないカルボナーラですね。
そう思って見るとなかなか興味深いです。
まずは素朴なカーチョ・エ・ペペ。
次はローマの有名店、ミシュラン1つ星の店、コンヴィヴィオのアンジェロ・トロイアーニシェフが作る洗練されたカーチ・エ・ペピ。
同じシェフのカルボナーラ。
今回の記事を訳していて、初めて、ナポリ料理がルーツという説を聞きました。
チーズと卵のソース、“カーチョ・エ・オーヴァという料理の存在がその根拠です。
カーチョ・エ・ウオヴァ
こうして見ると、日本のカルボナーラはナポリ料理に近いかもしれないなあ。
カルボナーラの謎は、そう簡単には解けそうにありません。
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