今日はヴィン・サントの話。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』のウィン・サントの記事を訳していて、ぶとヴを干す光景に圧倒されました。
そういえば、最近飲んでないなあ。
カントゥッチを添えたヴインサントは、絵になるなあ。
ヴィン・サントは、ヴィーノ・パッシートと呼ばれるワインの一種。
ぶどうを収穫後、復活祭の頃まで干すのが伝統的。
聖週間(セッティマーナ・サンタ)と呼ばれる収穫祭の前の一週間は、世界中のキリスト教徒がキリストの復活を祝って祈りをささげている期間です。
この間干したぶどうは、糖分が凝縮されるだけでなく、ありがたい神的なご利益まで加わって、癒しパワーが倍増、とキリスト教徒は感じるらしいです。
キリスト教徒じゃなくても、ヴィンサントを飲むとHPとMPが多少は回復する気がするはず。
一説によると、ミサにこのワインを使用したら効果てきめんだったので、次第に“聖なるワイン”という呼び方が定着したのだそうです。
あくまでも一説ですが。
パツシートワインなら、パッシート・ディ・パンテッレリーアといった美味しいのもありますが、ヴィンサントとの最大の違いは、ご利益感かもしれません。
そういえば、ヴィン・サントは、地区によってはぶどうを干す期間は3月31日までと定められています。
今年の復活祭は4月20日だったので、ご利益薄いかもー。
パッシートのロック。
あー、生き返りそう。
トスカーナのヴィンサントのベースとなるぶどうは、トレッビアーノ、マルヴァジーア、カナイオーロなど。
干す方法は、天井からつるすか、棚に広げるか、枝につけたまま干すかの3通り。
わざわざ収穫してから今度は天井から吊るして干すなんて、どんだけ手間がかかっているのでしょう。
ヴィンサント用ぶどう
↓
スペースを節約するスパイラルラック。
こうやって干したぶとうを絞ってから最低3年間発酵、熟成させます。
復活祭にぶどうを絞る。
これはご利益ありそー。
↓
ヴィンサントができるまで。
ハイテクは一切使わず、親子二人だけで造り上げるモンテプルチャーノの“聖なるワイン”。
これは飲んでみたい。
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“ヴィンサント”の記事の日本語訳は「総合解説」2011年4月号に載っています。
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2014年8月21日木曜日
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