2014年1月6日月曜日

『ドルチ・ディ・カーザ・ミア』

2014年ですね。
今年もよろしくお願いします。

それでは新年のスタートは、新入荷の本、『ドルチ・ディ・カーザ・ミア』のご紹介から。

この本の著者は、マウリツィオ・サンティン氏。
アンティカ・オステリーア・デル・ポンテの2代目です。
 

この店は、昔から、ミラノの星付きレストランとしての高い評価を保ち続けている高級店でありながら、サンティン一家による家族経営の店というイメージを常に前面に押し出していました。
ところが、息子はシェフになって店を継ぐという道を選ばなかったんですねえ。
彼は、パスティッチェーレになりました。

アンティカ・オステリーア・デル・ポンテが、ミシュランの星レースから降りたことは、彼のこの選択が多少とも影響しているのでは、と勘繰りたくなりますが、この本を見る限り、彼はわが道を行くけれど、自分の歩む道のルーツは、サンティン家だ、ということを力むことなく、愛情を持って主張しているようです。

半世紀近くに渡ってイタリアを代表する高級店と言われ続けてきた店の息子は、有名パスティッチェーレになった今、家ではどんなドルチェを作るんでしょうか。
レストランのリッチで舌の肥えた、料理を評価したがるお客のためではなく、家族や友人のために作るのは、どんなドルチェなのか。

高級な食材や専門的な道具は一切使いません。
ただ、イタリアの伝統菓子やフランスの菓子、オリジナルなど、アイデアにはなんの制限もありません。
ドルチェは何よりも美味しくなくてはならない、というのが彼のパスティッチェーレとしての哲学です。
シンプルで美味しい、ただそれだけ。

そういうものほど、作る人の個性が表れますよねえ。
例えば、こちらの写真のジャムのクロスタータ。
ジャムのクロスタータといえば、ビスケット生地を格子状に表面にかぶせるのが定番ですが、彼のクロスタータは、大、中、小の3つの花形に抜いた生地を散らした、とてもパーソナルなもの。

ある意味手抜きなのに、特別みたい。

本にはこんなテイストのドルチェが載っています。

次は、ティラミス・デストゥルットゥラート作りを教える動画をどうぞ。
デストゥルットラートとは、「分解」という意味。
グランシェフが比較的好んでつける名前ですね。
どんなティラミスになるのでしょうか。






みんな超真剣に見てましたねー。
次はフォンダン・ショコラ。
本にはこれの家庭料理版のリチェッタもあります。




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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...